基幹労連兵庫県本部 第3回海外視察:タイ王国 |
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神鋼環境ソリューション労働組合 執行委員(当時) 福 井 篤 史 |
はじめに |
青年部のみなさん&播磨事務所若手のみなさん、ご安全に!! 福井です。私は今回、2014年1月23日(木)〜26日(日)に「基幹労連兵庫県本部 第3回海外視察」に参加し、タイ王国の日本企業を視察しましたので、その内容を報告致します。 |
基幹労連について |
神鋼連合が加盟する基幹労連とは鉄鋼、造船、非鉄鉱山、産業機械などで働く仲間が結集した産業別労働組合です。組合員は全国で25万人、各県に県本部をおいています。2003年9月に鉄鋼労連、造船重機労連、非鉄連合の3産別を統合し結成しました。今回は基幹労連兵庫県本部加盟組合の中から25組合、総勢34名が参加しました。 |
視察団の目的と私の目的 |
今回の視察団の目的は同業種企業の経営環境・労働環境を視察し、自組織の労働諸活動および自社の産業・経営の活性化を図ることが目的でした。近年、ますますグローバル化が進む日本において海外に生産拠点を持つ企業が増えました。当社プロセス機器事業部においても昨年秋よりベトナム工場が竣工し、グローバル化を身近に感じる様になりました。このことを頭にいれ、私自身の目的・目標を「@国際的な視野の拡大」、「A日本人の海外赴任者の生活状況把握」、「B同業他社との積極的な交流」として視察団に臨みました。 |
タイ王国について |
タイは東南アジアに位置する立憲君主制国家で首都はバンコクです。世界有数の稲作地帯を持ち米の輸出量は長年世界一を誇る農業国のイメージが強い国です。しかし、国民の高い教育水準や豊かな国土を背景に徐々に工業国への道を模索し、1967年には東南アジア諸国連合(ASEAN)に結成時から加盟。1989年にアジア太平洋経済協力(APEC)に結成時から参加しました。この頃より日本や欧米諸国の大企業の進出を背景にした本格的な工業化へのシフトを進めるとともに、それらを背景にした高度経済成長が始まり、バンコクなどの大都市を中心にインフラストラクチャーの整備も急速に進みました。日本はタイにとって最大の貿易額と投資額、援助額を持ち、トヨタ、日産、ホンダ、いすゞ、日野自動車などの自動車関連企業が多く進出しています。ダイキンなどの家電メーカーなども多く進出しており国内市場への供給を行っている他、関税特典があるASEAN諸国への輸出拠点として活用しています。現在は1300社を超える日本企業が進出しています。政治においては2006年頃からタクシン派と反タクシン派との政治的内紛が起こり現在も続いています。私が出発する前日にはバンコクで抗議デモが頻発に起こり非常事態宣言が発令され、バンコクに宿泊予定だったのを急遽変更するという日本ではあまり考えられない出来事が起こりました。 |
視察した企業について |
@KMT(Kawasaki Motors Enterprise Thailand)
日本人スタッフは総勢29名(家族帯同10名、単身赴任15名、独身4名)、内13名は組合員でした。生活状況は、工場から1時間ほど離れていますが、日本人が多く住む地域に暮らし、治安も良く、私立で高額ですが日本人学校もできるなど生活環境は良くなっているとのことでした。しかし、食生活や言葉の問題があり、病院などで症状を伝えるのに困ることが多くあるそうです。 |
Aコベルコ建機(THAI KOBELCO CONSTRUCTION MASHINERY) |
宿泊先パタヤについて |
今回の宿泊先は1日目パタヤ、2、3日目はバンコクに泊まる予定でしたが、抗議デモの影響でバンコクに非常事態宣言が発令されたことで急遽3日間ともパタヤに宿泊することになりました。 |
視察団を振り返って |
@国際的な視野の拡大 |
A日本人の海外赴任者の生活状況把握 |
B同業他社との積極的な交流 |
おわりに |
労働組合が海外視察を行うことについて賛否両論あるかと思いますが、私は参加させていただき本当に勉強になったと思います。執行委員として今後の課題が見えたとともに、それを実行に移せるように努力していきたいと思います。最後に、この様な貴重な体験をさせていただいたことと、送り出していただいた職場の方々に感謝申し上げ、報告とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。 |
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