主催者代表挨拶 img1_1.jpg
財団法人兵庫県勤労福祉協会 
理事長 大裏 篤

 本日は、休日にもかかわらず「第2回大好きなモンゴル展」特別イベントに、多くの方々にご参加頂き、誠にありがとうございます。心から歓迎し、お礼申し上げます。
 さて、今回の開催趣旨については、この後のご挨拶やプログラムの中から感じ取って頂けるのではないかと思いますので、私からは、今日のイベントのポイントについて、二つのことをお話ししたいと思います。
 まず今回は、モンゴル国首相補佐官のスヘヤブン様を代表として、多彩な方々に遠路お越し頂いているということです。そしてこれに呼応する形で、国内からも、在大阪モンゴル国総領事館や、兵庫県産業労働部からも出席頂き、更に、外務省アジア大洋州局の藁谷上席専門官に講演を頂くという、非常に広がりのあるイベントに発展したということであります。改めて、関係各位に厚くお礼申し上げたいと思います。
 次に、今回の一連の行事を実行委員会として実態的に企画運営されているのが、神鋼環境ソリューション労働組合の方々であるということです。阪神・淡路大震災直後にモンゴルからいち早く支援を頂いたことを契機に、新たな交流の絆が生まれ、その後の図書贈呈団の派遣や、ちょうど明日で2年が経過する東日本大震災への義援金の中継ぎ、そしてこの「大好きなモンゴル展」の開催など、いわば民間の労働団体を担い手とした交流の輪が着実に広がり、本日このような形で実を結んだということに私共も共感を覚え、深く感謝申し上げる次第であります。本日は、ぜひモンゴルと日本の交流について感じて頂く機会となりますようよろしくお願い致します。ありがとうございました。





来賓挨拶 img1_1.jpg
兵庫県産業労働部        
政策労働局長 大久保 博章

 この中央労働センターの煉瓦(れんが)ギャラリーで3月1日から始まった写真展と絵画展を拝見させて頂きましたが、モンゴルの子どもたちの力強い作品とお互いのほほえましく温かい交流の足跡が、伝わってきました。これまで、本県とモンゴルとは、様々な交流が行われておりますが、そのきっかけは、18年前に発生した阪神・淡路(あわじ)大震災です。震災直後、真っ先に海外から支援物資を届けて頂いたのがモンゴルです。その翌年、モンゴルでは、森林大火災が起こり、多くの森林が焼失しました。モンゴルから森林再生に関する支援・協力の要請を受けた兵庫県では、神戸製鋼所とコープこうべと連携して森林再生を支援しました。また、財団法人ひょうご環境創造協会では、「森林再生国際協力推進フォーラム」やモンゴル国森林技術者研修の実施、植樹活動への支援など、森林再生への支援を行ってきました。
 阪神・淡路大震災という多くの尊い命が失われた悲しい出来事ではありましたが、それをきっかけにして、それを乗り越え、人と人との絆が国境を超えてつながるすばらしさを改めて強く感じました。
 モンゴルと兵庫県は、これまで多くの交流が行われてきておりますが、官民それぞれの立場で培われた絆が、今後もますます強くなっていくことを期待したいと思います。





モンゴル国オブス県マルチン郡
教育施設視察団代表挨拶
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モンゴル国 首相補佐官    
G.スヘブヤン

 皆さんこんにちは。私はスヘブヤンと申します。モンゴル国首相補佐官を務めています。
 モンゴルと日本は、国交を樹立し友好関係を結んでから今年で41周年を迎えることとなりました。モンゴルは1990年代初頭にそれまで長く続いた社会主義から民主主義へと転換し、その後の約20年間で経済は大きく成長してきました。しかし、その当時は、我が国に経済支援を行っていた東ヨーロッパの社会主義各国の崩壊により、モンゴル国の経済状況は混乱状態に陥りました。
 そのような厳しい状況から我が国が立ち直ることができたのは、日本国政府や一般国民からの温かいご支援のおかげであると言っても過言でありません。
 現在、モンゴルと日本の友好関係は様々な分野で幅広く発展しています。モンゴル国に対して、快くご支援してくださった日本の政府や一般国民の方々に我々モンゴル人はいつも感謝しています。
 また両国の交流が政治や経済の分野に限らず、一般国民レベルで深まっていることは、本日、このように盛大に「第2回大好きなモンゴル展」が開催されていることでわかると思います。
 モンゴルの西に位置するオブス県マルチン郡の先生たちが来日し、日本の小中学校などの教育施設の視察をすると共に、日本文化に触れ合い、相互理解を深めていることを私は大変うれしく思っております。我々は同じアジア人であります。私たちの友好関係がより深まり、北東アジアだけではなく、世界の平和に少しでも貢献できればと思います。
 モンゴル国は近年、更なる経済発展を目指すべく、様々な目標や計画を立てています。ご承知の通り我が国は地下資源が豊かな国です。そして日本は技術力が高い先進国です。両国の特徴を生かし、経済的に共働するチャンスがあると考えています。
 神鋼環境ソリューション労働組合の皆さんとモンゴルとの交流は14年前から始まりました。その間、三度にわたってオブス県マルチン郡への図書贈呈を行っています。訪問時は、マルチン郡の人たちとスポーツをしたり、子供の絵画展を開催したり、日本語の歌を教えたり、モンゴル語の歌を教わったりするなど、友人としてとても仲良くなりました。この様な良い交流ができているのは、神鋼環境ソリューション労働組合の皆さんの努力の賜物であると私は思います。
 これからもこのすばらしい交流が、神鋼環境ソリューション労働組合の若者たちの中で広がり、継続して行くことを私は信じています。
 最後に、今回の視察団メンバーは、皆さんの交流先であるマルチン郡の教員だけではなく、文部科学省の専門家とオブス県の代表などにより構成されています。このことが皆さんの交流に対してモンゴル政府が全面的にバックアップしているということの証明であるということを申し上げたいと思います。皆さんのご成功と交流の益々の発展をお祈り申し上げます。ありがとうございました。





相互理解と協力関係による
交流の発展を
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在大阪モンゴル国総領事  
D.バッチジャルガル

 「大好きなモンゴル展」実行委員会の皆様、兵庫県中央労働センター、モンゴル国からこのイベントに参加するために来訪した皆様、ならびにご来場の皆様にご挨拶を申し上げます。
 第2回目となる今回の展示会では、神鋼環境ソリューション労働組合とマルチン郡の10年以上続く交流と協力の歴史を示した写真が特徴です。苦しい時期に心から応援したいということから始まったこの取り組みは、今日まで続く交流の基礎になったと思います。
 私は1月に兵庫県庁を訪問しましたが、その際、井戸敏三兵庫県知事が1995年の阪神・淡路大震災のときに最も早く援助の手を差し伸べたモンゴル国民への感謝の意を述べてくださいました。
 昨年、モンゴル国と日本の外交関係樹立40周年記念の年を迎え、この歴史的な年に大阪に総領事館が開設されました。総領事館としては、まず所管地域の経済・社会・文化の全ての分野で交流と協力を発展させることを目指しています。
 この際、人々の相互理解と協力関係に支えられた交流を発展させることが重要であり、今回の行事はモンゴルについての知識や情報を提供し、またモンゴルをもっと知りたいという関心をひきおこすことに大きく寄与すると思います。
 この行事に日本の外務省アジア大洋州局の上席専門官であり、モンゴル国赴任経験が豊富な藁谷さんが参加され、皆様にお話される機会に恵まれました。藁谷さんはモンゴル国とモンゴル国民について興味深い話をしてくださることと思います。
 最後に皆様のご健勝を祈ります。また展示をゆっくりとご覧くださり、モンゴルについての知識を増やし、両国の交流と協力に寄与されますことを希望します。