アンケートのまとめ
―第1ステージをふりかえって―

 第5期ビジョンづくり委員会がスタートしました。岡田先生の講演、ディスカッション、環境に優しい施設の見学などを通じて、学び感じたこと、そしてこれからどのようにしていきたいかを聞いてみました。

1.私が驚いたことは?
岡田先生のパワーに驚きました。
ストックホルムのローゼンダール農園は利便性の高い市内の中心地にあり、市民が思うがままに野菜をつみ取り、そのまますぐに食すことができる。このような生産と消費が直接結びついた形態は、食物の自給を身をもって感じることができ、かつ子供への食育にも適していると思う。このような農園が世界には存在するということに驚いた。
淡路にて循環リサイクル活動を大々的に行っていること。
他国から食料を輸入してる割合が多いことは知っていましたが、自国の農業・水産業等の現時点での生産状況の話や、輸入し食するために消費されるエネルギーの話を聞いて自分たちが日常でいかにエネルギーの浪費を見逃しているかということに驚きました。
日本のエネルギー自給率及び食料(食糧)自給率の低さです。ある程度低いことは予測していましたが、実際に30%を切っていると聞くと恐怖さえ感じます。日本では(特にコンビニ業界)、賞味期限を過ぎた弁当などを廃棄していますが、自給率の低さを考えるといかにもったいないことをしているか考えさせられます。また、エネルギー自給率に関しても同様であり、諸外国から食糧、石油の供給がストップされた場合を考えるとゾッとします。
・日本の約60%が森林で覆われていること。
・日本の食糧自給率の低さ。
・日本のエネルギー自給率の低さ。
・ヨーロッパでの環境(問題)への取り組み方。
・子供の頃から定着しているリサイクル活動。(身近にいる大人が行っているので当たり前という認識)
淡路島に風車は50基あり、淡路島に必要な電力の3倍ぐらいの発電ができること。
・日本のエネルギー自給率は原発を含むと19.4%、原発を除くとわずか4%という偏りすぎた現実。  
・アメリカはわずか1%の人がすべての国民をまかなう食糧を生産し、18%の農場が全食糧の87%を生産していること。アグリビジネス農法によるモノカルチャーの浸透。
・モノカルチャープランテーションの危険性:バイオマス燃料作物は、食糧作物やその他の植物が並んで育つモザイク状の景観で生産されるのが最善だということ。
菜の花プロジェクトが実際に実行されており、啓発施設として機能していることに驚いた。菜の花プロジェクトはしっかり循環しているところがとてもよく出来ていて感心した。地域の活性化と環境教育が同時になされており、興味深くもっと広がっていけばよいと思った。日本の食糧、エネルギー自給率の低さに驚いた。少ないことは知っていたが、自覚し、何とかしなければと思っていないことが情けなかった。もっと米を食べなければと思った。
日本はエネルギーの使用効率等が良く(自動車の燃費等)環境への取り組みは世界規模でもある程度の水準に達しているものだと思い込んでいたが、国民一人ひとりの意識は非常に希薄であり、エネルギーの消費大国であると思っていたアメリカ等の人達の方がリサイクルに対する取り組みが進んでいることに驚いた。
日本は環境についても先進国であるとの認識を持っていましたが、北欧の国はもとより、アメリカにも意識のレベルとしては低いことには正直驚きと共にショックでした。
岡田先生の環境に対する熱意と行動力。



2.私が気づいたことは?
環境問題の複雑さ。多様さ。また、環境問題に対する考え方もそれぞれ違った観点を持っていること。
日本人は食物やエネルギーに関して、いかに無知識かを実感した。一人ひとりが正しい知識、本当の知識を得る必要性に気づいた
会社単位で動くことの難しさ。新たな提案には、必ず利益、もしくはメリットについて明確な回答を求められる。個人としては、「環境を良くしたい」を目標に出来るが、善意だけで動ける程会社にはゆとりはない。そういった中で環境問題に会社で取り組む大変さを実感。
自分の住んでる国の食料自給率や電気の消費量など小学校で習うような内容についての知識が薄れてきていることに気付きました。環境問題を考える際にはいろんな切り口があり、そういったデータから考察し、実行できることに気付かされた合宿でした。
地域経済の活性化と称して、道路整備や建物の建設など建設業を中心とした取り組みはよくありますが、方向性を変えて、林業、農業に力を入れるだけでも、やり方次第では十分に地域活性化に繋がり、かつ、周辺環境が良くなっていくということに気付きました。ダム建設の問題もよく浮上しますが、下手にダムを建設するよりも、森林を適切に手入れした方が、土地の保水力を高め、地崩れ防止効果も高まり、間伐材の利用等も含めると、かなりの改善効果があるのではないかと考えます。
根本は人にあるということ。環境について考える時、今現在起っている環境変化を止めるにはどうしたら良いのかという事に目を向けますが、「なぜこのような事態に陥ったのか」について考えなければ、同じ事を繰り返してしまうと気づいた。
クリーンエネルギー五色の風力発電施設を見学した際、ローター直径約70mの巨大な風車が風を切り回転する音が、あんなに巨大なのに優しい音だったこと。エコってこういうものなのかもしれない。
フードマイレージを意識したことはほとんどなかった。確かに輸入などして遠くから燃料を使って移動しており、近くのものを食べればその燃料のエネルギー分節約になるし新鮮なものを食べられるので、今後考えながら食事したい。そのことから、食べ物の生産から輸送まで、食卓に届くまでのエネルギーの量を自覚した。生産者や調理人に対する感謝はあったが、費やされたエネルギーも考え食べ物を粗末にしないようにしたい。
日本はこれまで経済発展の中でエネルギー資源がないという弱点を克服するために、エネルギー効率のよい製品や制御方法などを生み出してきた。その技術は今後も大きく活かされる分野であるとは思うものの、加工貿易により常に黒字を上げてきたことにより、エネルギーを利用して輸入することについては当然と麻痺していることに気付いた。(食料も同様に)
私自身もそうですが、日本人は自分から考えて行動するのが苦手な人種であると思います。ただ、環境に対しての行動以外でもこれからは変わっていかなければならないと実感しました。
入社するまでは自分は環境意識がわりとある方ではないかと思っていましたが、環境に関するトピックスを何も知らないし、何もできていないことに改めて気付かされました。


3.私が学んだことは?
直接環境に関わることではないが、環境に関するプロジェクトを立ち上げる際には、周囲への根回しや立ち上げ戦略がいかに重要かを学んだ。
菜の花で行う循環リサイクル。
空き缶の回収やごみの分別などとは違った、いろんな切り口から物事を考えることで、自分にできることがたくさん見つかるのではないかということを学びました。また、環境問題を考える際にエネルギー効率の良い社会を作ることを念頭に置くと面白いことを学びました。
地域住民も一体となった環境教育の可能性。日本でも小学校や中学校で環境教育が行われ、一部の自治体でもイベント等を通じて環境教育がおこなわれているが、子供から大人まで参加し、地方自治体も一体化して継続的に取り組んでいる環境教育は少ない。ましてや環境教育も行いつつ、儲けている取り組みとなるとほとんど無いと思うが、淡路の取り組みや、ローゼンダール農園の取り組みなど、やり方によっては参加した全員がwin-winになる方法があるということを学んだ。
・環境を守るために何をすべきか、何に取り組むべきかという、意識改革が必要であること。
・日本を見直す必要があること。(日本だからこそ取り組める事を見直す)
日本にも葛巻町のように、地域で良い仕組みを作り、成功しているところがある。
ローゼンダール農園の存在。
・有機栽培の野菜を『これは虫が食ったもんだ、安全だ』という考えのもと販売するようなシステムは、洒落ているし人間味があり素敵でエコです。
海外、特にヨーロッパでは環境の意識が高く、子供のころから環境問題が身近にあり、分別、リサイクルを行っていることを知ることが出来た。利便性を追求するのも大事だが、環境問題を天秤にかけて判断しなければならないと感じた。マスメディアがエコをブームとしてしか取り上げず、実際の自給率の低さや資源の枯渇について強調していないので、私を含め一般人が環境に関心がないのかなと感じた。
エネルギー、食料ともに自給率を向上されることがまずは必要だと学んだ。自国でそれを賄うことができれば移送に必要な無駄なエネルギーを省くことができる。そういうことを考慮すると、以下のことが重要だと学んだ。食料:地産地消。(旬な食材を食べる)、遊休地を作らない。(太陽、土からエネルギーを作り出せる)
エネルギー:自然エネルギー、未利用エネルギーの活用。(廃油を利用したBDF、他にもたくさんあるはず)
『菜の花エコプロジェクト』のような地域レベルで取り組んでいる環境活動にふれ合えたことが、非常に良い経験になりました。話の中でも政府の腰が重いことが挙げられていましたが、そのことからも、小さいことからこつこつ行動を起こしていくことが大切であると実感しました。
本当になんとかしたいと思ったら、できることは意外とたくさんあるはずだということ。



4.私にとって必要だと分かったことは?
多様化した環境問題の繋がりを一つずつ理解すること。知識を広げること。実際に行動に移せる範囲を探すこと。
私にとって必要だと思うことは、行動力である。わからないからやらないことに関しては情報・知識を得る努力を、わかっていてもやらないことに関してはやる気や自制心を発揮できるような環境作りを行う等、まずは行動することが必要だとわかった。
現在生活している中で何がどのように環境に影響しているかの理解。便利だからと目新しい商品の機能性ばかり見るのでなく、何がどのように使われているか、製品の製作工程、使用燃料も気にしていく必要がある。
周りをよく観察して、エネルギー効率のいい行動をするにはどうすべきかという観点から物事を見ることが必要だと思いました。
環境問題に関しては、様々な考え方、意見が出され、書籍も多数出版されているが、より適切で正確な情報を得ることが必要であると考える。特に、情報に関しては企業の利益にもかかわってくるため、必ずしも全ての情報が正しいとは限らず、正しいと思って実行していても実は逆の行動をしているだけということも考えられる。正しい情報を正確に取り入れて実行することが必要だと感じた。
・何が出来るのか考えるだけでなく、今日から動くこと。
・プルトップやペットボトルの蓋の回収、分別などについて徹底する気持ち。
・日本の現状を良く知ること。
自分がキーパーソンになるんだという気概を持たなければいけない。
環境活動を通じて私たちができる社会貢献を形にすること。
自給率もそうだが、もっと危機感をもたなければと感じた。子供のころは物を大切に使ったり、節約もしていたが、自由に使えるお金が増えると、すぐに買い換えたり、使えるものを捨てたりと、贅沢になってしまった。今何かをしなければ、将来生活が大変になることを自覚することが必要だと思った。そして、問題に対してもっとアンテナを伸ばして学ばなければならないと思う。その上で資源を大切にしていく気持ちを持たなければと思った。
岡田先生がおっしゃられていたように、現在では本物を知らない人が増えてきているというように相対的な知識不足(経験不足)を感じ、まずは興味を持って多くのことを学ぶ(体験する)ことが必要だとわかった。いろんな視点で物事を見ることができると、様々な発想ができるはず。
環境に対して難しく考えず、まずはもったいないというような当たり前の感覚、当たり前の行動ができるようにしていかなければならないと感じました。
入社以来、あまりにも仕事に忙殺され過ぎてきました。趣旨とずれますが、環境を考える前に、やはりまず自分(家族)の時間の確保が必要です。


5.私が実行しようと思ったことは?
まずは環境問題への正しい理解が先だと考えています。その上で小さいことから行動をしようかと思います。節電、マイ○○、等など。
まずは正しい知識を得たい。そして身近なことでできることを考え、電気を消す、マイカップを持つなどは当たり前のように実践し、まだわかっていて実践していないマイバッグ持参を行っていきたい。
電化製品の使用量を減らす。「アナログな生活=人が伝え、人が感じ、人が動く生活」
資源を有効利用するためにはどうすればいいかを考える癖をつける。
当たり前に言われていることを確実に実行できるようにしたいと思った。電気の節電やごみの分別といったことは考え方によっては不便にもなり、手間もかかるものですが、手間を惜しまずコツコツと実施することが重要であると感じた。
・プルトップ、ペットボトルの蓋の回収協力
・土地の物を知ること(地産地消)
・身近にいる人へ身近で出来るエコ活動について広めること。
実家でやっている農業を見つめなおそう。地域の活動に積極的に参加しよう。
正月に、甥っ子と姪っ子と祖母の営んでいる有機農園へ行き、一緒に土いじりをし自然を感じる。その後、とれた野菜で鍋をする。という一連のフローを経て次の世代を育てるシステム作りを自分の身内から行う。
簡単なことから少しずつ始めていこうと思う。先ずはレジ袋をもらわないようにし、マイバックを持ち歩くようにしたい。環境問題について、もっと自分から学ばなければと思った。そして、そのことをちょっとずつでも人に話して行きたいと思う。食材を買うときは、産地を意識して近いものを買うようにしたい。
マイバックの使用、ごみの分別、節電の徹底。旬な食材を知り、旬なものを食べるように心掛ける。(食料自給率向上の一助)
環境に対して、難しく考えず、まずは『もったいない』と思ったときに素直に行動できるよう意識していきたいと思います。
読めていない新聞を読み、世の中の動きなどを知るよう努力したいと思います。



6.その他、感じたこと、思ったこと、考えたことをご記入ください。
この合宿で見学した菜の花エコプロジェクトはすばらしい事業だと感じた。市民の協力を得た地域密着型の事業は、市民自らがエネルギーについて考えるきっかけにもなり、教育的な意味でも最適である。ただし、やはり経済性に関する部分は厳しそうであり、経済性は環境に関する事業を計画する上で最も困難な課題であることを再認識した。
結構ハードな合宿でしたが、その分得るものも多かったように思います。先生のお話を聞いて環境について考える機会の場を作っていただいたこともそうですが、他部署の皆さんとこのように交流を深める機会というのはなかなかなく、大変貴重な時間を過ごさせていただけたと感謝しております。
物事を見る視点を変えると、見方が変わるという事。
皆で、環境について語り合うことは面白く、楽しかったです。
今、ここまで環境破壊が進んだのは『どこかで起こっている大惨事、テレビで眺めてる幸せな午後三時』という、環境破壊が起こっている現実から目を背け、日々の生活に甘んじてしまっていることが原因だと強く感じます。
10代のころは環境問題に興味があり、地球を何とかしなければと思っていたこともあった。しかし、今では興味があまりなくなってきていた。今回、環境問題、教育に関わる人物の声を聞けて、自分でも何かできるのかもと感じるものがあった。知らないことが多いので、興味を持って現在の状況をしり、また問題の解決に向けて少しでも出来る事をしていきたいと思います。
行政だけに任せていてはダメだ。例え自分一人であったとしても間違っていることは指摘をしていかなければならない。その積重ねこそが重要だという岡田先生の言葉が非常に印象に残った。他人に流されずに、自分の思うことを実施する信念を持っていきたい。
もともと興味のあった分野でもあり、岡田先生の貴重なお話と、淡路島の菜の花プロジェクトの見学など非常に有意義な時間を過ごさせてもらいました。


7.最後に岡田先生へのメッセージをご記入ください。
色々な話が聞けて良い経験になりました。
岡田先生の豊富な知識や体験を元に熱血かつ説得力のある講演をしていただき、とてもためになりました。自分の考え方、生き方を見直す良いきっかけになったと思います。本当にありがとうございました。
一点だけ気になった点、風力発電に関して、「羽根に鳥が当たること(バードクラッシュ?)はほとんど起こりえない」、「音が気になるのはそういう耳をしている人(反対派?)たちだけ」とおっしゃっていたが、これは北淡震災記念公園で聞いた実際の話とは異なっており、かなり推進派よりの発言に感じました。シーシェパードのような極端な例を見てもわかるように、環境を考えるに当たっては客観的な判断はなかなか難しいのかな、と感じました。
地産地消とリサイクルの流れは同じ軌道を辿り、地産地消の中にリサイクルも組み込まれ、リサイクルにも地産地消的要素が組み込まれている。2つで1つといってもおかしくはなく、一石二鳥とも言える。「地産地消」を様々な形で具現化していくことが環境保全・改善に繋がっていくと感じました。
環境について考えるというのはいろんな方向から考えることで、端的でかつ合理的な手法に結びつけることができるということを学ばせていただきました。環境問題について勉強不足な点が多々あったと思いますが、そんな私たちにでもわかりやすく説明していただけてよかったです。どうもありがとうございました。
物事の考え方や地域の取り組みなど非常に勉強になりました。単に勉強するだけではあまり意味がありませんので、1つでも環境活動で良いと感じたことを実行していきたいと思います。
2日間という中で、色々な事を教えていただきました。日本人でありながら、日本の事をいかに知らないかという事を強く感じました。先生のお話の中に、「日本が好きだから」という言葉がありました。その思いがあってはじめて、日本に目を向ける事が出来るのだと感じました。
先生のようにパワフルに活動できるようがんばりたいと思います。
心に響く熱いメッセージを伝える岡田先生という伝道師の存在は衝撃的でした。身近なことから世界的なことまで、幅広く深く語っていただいて有意義な時間を過ごすことができました。まさに自分のビジョンを作るのにキックオフとなるよい機会でした。また、先生に風呂場でお借りした無添加のエコせっけんを使った翌日は、肌が引き締り全身からエコがにじみ出ていました。やはり人間には自然のものが一番だと実感いたしました。また、せっけん借してください。ありがとうございました。
教育に携わっていた方だったので、お話も興味深く聞くことが出来ました。何より実際に、自治体に呼びかけたり、指揮をとって行動をされているので、とても説得力がありました。バイタリティーある方の話は心に響き、自分も何か行動したいと思いました。知らなかったことも学べて、良いきっかけになったと思います。
先生の実体験に基づく幅広いお話を聞いて大変勉強になりました。ありがとうございます。先生の地球全体を本来のあるべき姿に戻したいという強い信念が伝わりました。自分も決して自分だけがやっても意味がないというような考えを持たずに、自分の行う行動に信念を持っていきたいと思いました。また、弊社は環境問題を扱う会社として、自分も積極的な省エネルギー提案を行っていきたいと思っています。
2日間に亘ってお話を聞かせていただきありがとうございました。先生の様々な経験や実体験を聞くことで、今までの間違った認識を改めると共に、自分自身の世界観を広げることができたと思います。今後は自分でもそういった体験をしていきたいと思います。
平和で安全な先進国というイメージとは程遠い日本の姿について、たいへん勉強になりました。先生の、「なんとかしなければ」という思いが伝わってきて、自分もこれではいけないと感じました。ありがとうございます。 
  以 上