巻頭言 労働災害撲滅は家族を含めた 永遠の悲願 |
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副執行委員長 小 角 又 市 |
「安全で快適な職場づくり」は、働く私たちにとってもっとも大切なことであり、特に労働災害の撲滅は家族も含めた永遠の悲願といえます。労働組合は、働く仲間が集う組織として、安全は重要な課題のひとつと掲げ職場と共にこれまで取り組んできました。 各事業所の労対委員会での研修や組合員の親子が描く安全ポスターの募集、また、安全をテーマにした労働組合独自のセミナーも幾度となく開催してきました。 しかしながら、昨年12月にあってはならない災害が発生し、私たちの仲間がその尊い命を失いました。このことは、いかにルールや作業手順を守ろうとも、これまでの経験や知識そして想像を超えた形で災害が起こるということを私たちに教えてくれました。 私たちが働く職場で考えてみると、毎日同じ作業をしているようで作業環境は日々変化しています。昨日と同じ作業でも、安全面で気をつけることまで同じだという安易な考えは絶対してはいけないと思います。昨日、災害が起こらなかったから、今日も安全だとは限らないからです。 災害は起こってからでは遅すぎるのです。なぜなら、仕事は失敗してもやり直すことができますが、亡くなった方は戻ってこないし、怪我はなかったことにはならないからです。 仲間を不幸にさせないために、周りの同僚や先輩が、「今日は雨が降っているから足下に注意しろよ!!」という様なひとことを掛けることが大切だと思います。そのひとことで、声をかけられた方もひと呼吸し、考える時間が作られるのではないでしょうか。これまで以上に何でも言いあえる風通しの良い職場になることで、様々な情報が一方通行ではなく双方向のコミュニケーションとなれば、安全作業につながるのだと思います。 私たちは12月7日を絶対に忘れません。そして二度とこのような災害は起こしません。それが、亡くなった冷水真吾くんに対する一番の追善になると信じているからです。ご安全に。 |