世界気象機関(WMO)の気象学者
バトジャルガル氏との交流会

 2月24日(土)、京都で開催されていた「気候変動に関する世界市長・首長協議会(2/16、17)」にWMOから参加していた元モンゴル国駐日大使でWMOニューヨーク事務所長のバトジャルガル氏との交流会が、滋賀県近江八幡市で開催されました。当ユニオンから関谷執行委員長、石田事務局長、福田執行委員、吉本執行委員が出席しました。
 はじめに、以前、当ユニオンのビジョンづくり委員会で「なぜ環境問題に関わるようになったか」と題し基調講演をして頂いた、びわ湖・フブスグル交流協会会長・吉良竜夫先生の開催の挨拶がありました。その後、バトジャルガル氏より、世界で起こっている異常気象から見る地球温暖化問題についての講演が行われました。
 食事をとりながらのフリーディスカッションでは、びわ湖・フブスグル交流協会の活動や地球規模の環境問題から、モンゴル人の気質や生活習慣まで話が及び、和やかな雰囲気で有意義な交流会となりました。また、当ユニオンのモンゴルとの交流活動の話になると、バトジャルガル氏の出身地は、モンゴルのオブス県だということが分かり、今年行う図書贈呈の事を聞いた氏は、「各国からの支援が、首都のウランバートルに集中しているなか、ロシアとの国境近くの僻地になるオブス県へその様な支援をして頂きうれしい。支援して頂く上で何かできる事があれば協力したい」と、感激された様子でした。

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右がバトジャルガル氏
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バトジャルガル氏を囲んで参加者の集合写真
《濱端悦治先生(滋賀県立大学)提供》


セカンドライフ準備セミナーを開催

 3月24日(土)、神戸市の三宮研修センターで2006年度と2007年度に定年を迎える会員の皆さんを中心に「セカンドライフ準備セミナー」が開催されました。
 今回のセミナーは、従来より実施してきた定年後のマネープランを中心とした「スタートアップセミナー」の内容をリニューアルし、兵庫県が高齢化対策のひとつとして取り組んでいる「シニア生きがいしごとサポートセンター」事業との連携のもと、センターを運営しているNPO法人「しゃらく」さんとの協力でセミナーの名前も新たに「セカンドライフ準備セミナー」として初めて開催したものです。
 当日は、ご夫婦で参加いただいた方も含め16名の参加のもと、大野副執行委員長とNPO法人「しゃらく」代表の小倉さんの挨拶から始まり、午前中は「健康と笑い」と題した落語家の三遊亭楽団治さんの講演会と落語が行われ、軽妙な語り口で会場を沸かせました。午後からは、「定年後をみんなで考えよう!」と題し、「しゃらく」の小倉さんの進行により3つのグループに分かれ、定年後のライフプランをメンバーでディスカッションしながら立案し、グループごとに発表しました。その後、ファイナンシャルプランナーの中野先生による「セカンドライフマネープラン」と題した生活資金計画についての講演が行われました。
 講演の終了後、懇親会が開催され、参加者からは、「定年後の資産運用や健康の話など、ためになった」「定年後のライフプランを同じ世代の人でディスカッションでき、楽しかった」といった声が聞かれました。

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三遊亭楽団治さんの講演
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ご夫婦で参加いただきました
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参加者の皆さん


img4_6.jpg 世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)主催
ミャンマー視察ツアーへ参加

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通訳のピューさんと
福田くん(左側)と矢吹くん(右側)
  3月18日(日)から25日(日)まで、JCV主催のミャンマー視察団に、当ユニオンから初めて福田執行委員と矢吹ユニオン委員が参加しました。
 昨年行われたJCVフォーラムin関西では、当ユニオンも活動に賛同し、神戸、播磨、技研、大阪ブロックより、会場ボランティアでの参加や一般参加として会員及びその家族40数名が参加しました。また、東京で行われたフォーラムでは、東京ブロックより6名が参加しました。いずれの参加者も「世界ではワクチンを必要としている子ども達が大勢いる現実を知り、気軽に自分でもできる支援はないか考えたい」といった積極的な意見や感想が数多く聞かれました。そのフォーラムに家族や同僚と参加していた2人が、実際にワクチン投与を必要としている国へ行き、自分の目で見て体験することで、当ユニオンにできる支援とは何かを考える一助となることを期待し、今回の派遣となりました。
 感染症『はしか・ポリオ・結核など』を予防するために投与するワクチンをきちんと保存させるシステムをコールドチェーンと呼んでいますが、JCVでは、そのシステムを構成するための冷凍庫や発電機などを贈呈し、僻地の子ども達にも投与できる仕組みづくりを支援しています。また、予防接種を受けなければいけないことを地元の人に知らせるキャンペーンも行っています。今回は、その仕組みがうまく稼動しているかどうかの視察と、『はしか』の予防接種キャンペーンを目的とした視察ツアーです。

「自信を持って支援できる活動」と実感 −福田智宏−

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JCVから支援した冷凍庫
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簡易型のワクチン運搬ケース
  ミャンマーへ到着後、ユニセフ・ミャンマーの代表に面談したり、WHOの職員との会合を行い、現地の状況などを聞いた後、予防接種がおこなわれている現場へ行きました。村人が総出で歓迎し、きれいな民族衣装で出迎え、子ども達が踊りを披露してくれました。現地の病院では、赤いスカート(ロンジー)をはいた『レッドエンジェル』とも呼ばれる助産師さんが、はしかの予防接種をおこなっている状況や、JCVから贈られた冷蔵庫・冷凍庫やワクチンの運搬ケースなどが使用されている状況を視察しました。
 ミャンマーという国に対して持っていたはじめの印象は、軍事政権であることから危険な国、ボランティアが必要なことから発展途上の貧困な国、というようなものでした。それが実際に訪れると、信仰心が厚く人間性がとても穏やかでまじめで治安の良い国で一部の大きな都市はある程度裕福ではある、ということを一番感じました。一方、地方においては農作物は豊かに実っていて食べ物に困っている様子はあまり見られませんが、電気や水道施設が未普及というようにインフラ整備がされていないというような状況でした。
 実際に現地へ訪れて一番感じたことは、JCVという団体がミャンマーの人たちからかなり期待されているということです。今回、現地へ行ってみたことでJCVの活動に対する期待の大きさと支援したものが確実に現地へ届けられていることが確認でき、今後私たちの組合が自信を持って支援していくことができる活動であることを実感しました。

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僧侶見習いの子ども達
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WHOの職員との会合

小さくても着実に成果を上げている活動 −矢吹 亮−

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はしかの予防接種
 今回はコールドチェーン(ワクチン保管設備)及びはしか予防キャンペーンの視察のため、ミャンマーを訪問しました。
 ミャンマーについては、訪問前はほとんど知識(知っていることはアウンサン・スーチーさんとビルマの竪琴ぐらい)がなく、軍事政権で危ない国なのであろうという程度の認識でしたが、百聞は一見にしかずという言葉の通り、実際に行ってみると全く違うものでした。
 人々は総じて真面目で控えめなのですが、ピリピリした雰囲気や危ないといった感じは全くなく非常に親しみ安い雰囲気でした。また、町や村も活気があり、旅行などで短期であれば非常に心地よく過ごすことができる国です。
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村の子ども達が民族衣裳で出迎え
  ただ一方では、衛生状態が良くない点(上下水道整備)、電力事情が悪い点(都市部のヤンゴンでさえ停電することが珍しくない)、交通インフラが整備されていない点(山岳地域は特に)から、日本では容易に治るような病気でも死に至ることも多くある(ユニセフの統計では生まれてから5歳になるまでに約10人に1人が亡くなっている)という厳しい現実もあります。
 ワクチンだけでは解決できない問題も多くありますが、少なくともワクチン一本で助かる命があるというものも事実であり、小さくとも着実に成果を上げている活動であることが今回の視察でよく分かりました。

6月中旬に細川佳代子JCV代表を迎え、今回のツアー報告会を兼ねたオープンハウスを開催する予定です。

視察団の日程
   
3月18日 日本発→ヤンゴン(ミャンマー)着
3月19日 野球道具贈呈、ユニセフミャンマー代表と会合、WHOと会合
3月20日 コールド・ルーム(ワクチンを保管する場所)の視察、ユニセフとの質疑応答
3月21日 モン州へ移動、はしかキャンペーンおよびタウンシップレベル・コールドチェーン関連活動の視察
3月22日 モン州保険局関係者訪問、都市部はしかキャンペーンの視察
3月23日 AAR(障害者支援協会)、孤児院視察
3月24日 帰国(25日 日本着)

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