「第4期ビジョンづくり委員会」の スタートにあたって 「会社に所属する満足感について」 考えよう |
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副執行委員長 大 野 公 一 |
第4期ビジョンづくり委員会のスタートにあたり主催者を代表して一言ご挨拶をさせていただきます。 このビジョンづくり委員会は、20代を中心とした若手メンバーにより、一人ひとりの10年後、さらには20年後のビジョンについて考えていくことを目的に4年前から開催してきたものです。 2003年1月から始まった第1期ビジョンづくり委員会は「一人立つ精神で……めざせ一流、脱三流」をメインテーマに、本を読んだ感想を語りあったり外部講師の講演を聴くなど約1年にわたってディスカッションを行いました。 第2期ビジョンづくり委員会は、「自分にとっての環境ソリューションとは」をメインテーマとして、2004年3月から全6回シリーズで「環境」をテーマとしたセミナーを行い、産廃不法投棄問題の現場となった豊島への見学も実施しました。 2005年4月からの第3期ビジョンづくり委員会では「『働く』ということについて考えよう」をメインテーマに、外部講師の講演だけではなく初めてユニオン会員自身が講師を努めた第3ステージ「私にとっての働くとは……」(研究所ブロック:小林宏子氏、東京ブロック:寺西一彦氏)、第4ステージ「『デフ・ラグビー』イギリス遠征に参加して」(播磨ブロック:君野真弘氏)、「青年海外協力隊(パラオ共和国)に赴任して」(本社ブロック:高野重好氏)の講演も行われました。これまでの活動については、その都度、要録集という形にまとめユニオンのホームページにもアップしているので、機会があればそちらも参考にしていただけたらと思っています。 このようなビジョンづくり委員会の活動は、それぞれのメインテーマに対するアウトプットや目に見える成果を求めるものではなく、強いていえばユニオンの諸活動における合い言葉でもある「ためになる」「元気になる」「友達ができる」ということを実践し、ビジョンづくり委員会に参加した委員のみなさん自身が、セミナーを聴いて「何かやってみよう」という気になったり、「参加して良かった勉強になった」と感じたり、「知らない部署の人と知り合いになれた」と喜び、参加することで成長してもらうことを大きな目的としています。 また、この委員会は成果を求めないと先ほど説明しましたが、ビジョンづくり委員会でのディスカッションを通じて、結果として第1期ではユニオンの活動の「コンセプト」がまとめられ、第2期ではそのコンセプトに基づきユニオンの考え方の基本となる「理念」がまとめられました。そして第3期では「働く」という切り口を通じて、少子高齢化社会やダイバーシティ(男女共同参画、障害者雇用他)、企業の社会的責任(CSR)などといった問題のクローズアップが行われ、そして私たちがいま何をするべきなのかという問題提起がされてきたところです。 |
本日より第4期ビジョンづくり委員会がスタートしますが、今回は前期の「働く」というテーマをさらに発展させて考え、労使がともに論議を進めていく「幅広論議」(労働条件全般に関し、幅広く論議する場)のテーマのひとつでもある「会社に所属する満足感について考える」をメインテーマにディスカッションを進めていきたいと考えています。 第3期ビジョンづくり委員会の論議で顕在化してきた通り、世の中では少子高齢化社会の到来や、団塊世代の大量定年、高齢化に伴う家族介護の問題、ダイバーシティ(男女共同参画、障害者雇用他)、企業の社会的責任(CSR)、地球温暖化対策や環境活動の必要性、社会福祉活動への関心の高まりなど、さまざまな現象が現れています。これは私たちの生活に全く関わりのないものではなく、好むと好まざるに関わらずむしろ私たち一人ひとりの生活に大きく関わっているものと言えます。 そこで、ビジョンづくり委員会のみなさんには、目の前にある日常の業務の忙しさにとらわれるだけではなく、世の中で起こっていることに対し興味を持ち、広い視野で世の中の良いところを学び少しでも行動につなげてもらいたいと考えています。 第4期のメインテーマは「会社に所属する満足感について考える」ですが、これは突き詰めて考えると「どのような希望を持ってこの会社に入社してきたのか」という原点につながるものであり、今回の第1ステージでは、多くの方々が考える「環境」というキーワードで、地球温暖化への警鐘として話題となっているアメリカ元副大統領のアル・ゴア氏によるドキュメンタリー映画「不都合な真実」の鑑賞を行うことにしました。 本日のビジョンづくり委員会の第1ステージですが、実は先週末までは全く別のプログラムを考えていました。しかし検討を進める中で、参加したみなさんに大きなインパクトを与え何か行動したいと思うことができるものは何か、と企画を考えていくうちに、圧倒的なインパクトがあり見る者が考えさせられる、この「不都合な真実」の鑑賞に行き着いたのです。 みなさんの中には「ある意味ゴアさんの選挙PRビデオじゃないか?」とか「退屈な教育映画かな?」というような疑問をお持ちの方もあるかもしれません。この後、映画を見ていただいたら分かるのですが、奇抜な手法を用いるでもなく地球温暖化が進んでいることの明らかな事実を淡々と紹介している内容にだんだんと引き込まれ、その真実に愕然とし、自分たちも何かしなければという気持ちにさせてくれる内容になっています。まさにいま私たちを取り巻いている地球環境の真実は、そこに生活している私たちにとって不都合なものなのだということを明らかにし、いかに自分たちにとって不都合な真実であっても目を背けるのではなく現実を受け入れ立ち向かう必要があると、この映画は問いかけてくれています。 本日は映画鑑賞の後に場所を移し、「不都合な真実」を共通の話題として地球環境問題や環境ソリューション企業に勤めているということなど、さまざまな角度でフリーなディスカッションを行いますので、みなさんが活発に話し合い次の行動につながるような前向きな意見やアイディアが出てくることを期待しています。 |
以 上 |