オープンハウス「神戸製鋼グループの環境経営」
参加者アンケート


No.1 今回は、「神戸製鋼グループの環境経営」をテーマとした講演を聴きましたが、環境コミュニケーション、環境保全、環境イノベーションの三つを柱として「環境先進企業グループの実現」を目指すとした環境経営方針についてどのように受け止められましたか。

神戸製鋼所としては、先進的な環境経営を目指していることがわかりましたが、その反面環境負荷をかける製品を作りつづけないといけない、製鉄所からのCO排出量が公表出来ない等の苦悩が伝わってきました。また、「神戸製鋼グループの環境経営」と言いながらも、頑張って、苦悩しているのは神戸製鋼所だけの印象をうけました。もっと、グループ会社に環境経営の参加を働きかける必要があると思いました。加えて、神鋼グループの環境ソリューション企業である当社が環境先進企業グループの実現に全面的に協力していないことに対して残念な気持ちになりました。
まだまだ助走段階であるが、大変な事に挑戦されているなというのが率直な意見です。また、講師が「まだまだこれからです」とのご意見が本当のところだと思います。是非、みんなにわかりやすく、そして有効なツールとなるような環境経営方針の構築を目指していただきたいと思います。
神鋼グループの各企業が環境に対して積極的に取り組んでいることが分かり、環境経営方針の意義も理解出来たが、グループとしてベクトルが一致しているのか、また、実際に働いている社員がそれを理解しているのかについては疑問であった。
イメージはとらえられましたが、具体的にはよく分かりませんでした。環境を前面に押し出した製品が本当に利益をだせるのか?などビジネスとしてどのようにとらえ、考えたらよいのかよく分かりませんでした。
何をすべきか、どう取り組むべきかが具体的に経営方針に示されていて、また充実した内容にとても感心させられました。
神戸製鋼所に「環境エネルギー部」という部署があった事さえ知らず、産業界の中で製鋼所のCO排出量がこんなに多いものだとは知りませんでした。環境経営方針については、企業のあるべき姿だと思いました。
以前から企業の「環境」に対する取り組みとしては、「環境保全」「環境イノベーション」については焦点が当てられている場合が多かった。最近漸く、企業の外部とのつながりの中で「環境」と対峙していこうとする企業などの話題について新聞、テレビなどのマスメディアで見聞きすることが多くなってきた。「環境」に対する取り組みは環境問題に対する対処だけではなく、もっと広く積極的な活動が必要なはずである。なぜなら、大企業といえども、内部のみの活動では、共有している環境に対する影響力は小さく、真剣に環境について取り組むのであれば、社会に発信する姿勢が必要であると思う。そういったことから、環境経営方針に「環境コミュニケーション」という文言が掲げられていることについてはすばらしいことであると評価したい。グループとしての方針ということであり、その基本線を外れることのないよう、我々もその高い意識を保持していきたいと思う。
世論をとりまく流れにも沿った方針であり、グループ全体として取り組むことを喜ばしく思った。母体である神戸製鋼所が舵取りをおこなっているが、神戸製鋼グループの環境事業の中核を担う当社が第一に提案し、実行し、手本となるようなポジションにあれば尚更良いと感じた。
企業として環境問題に取り組むことは、重要である思う。また、そういった環境経営方針についても賛成するが、グループ各社の従業員まで周知出来てこそ本当の取り組みといえるのではないかと感じる。
環境理念の構築という点では、非常にしっかりとしたものであり、環境先進企業グループにふさわしいものであると思います。ただし、環境コミュニケーション(社会への共生・協調)という項目については、まだまだ実施出来ていないことが多いと感じました。当社は神戸製鋼グループの環境分野における技術や製品の中核を担っていますが、今後は地域社会への協力・参加等を行う事により、環境コミュニケーションについても中核を担っていけば、真の環境先進企業グループへと近づくと思います。
神戸製鋼所においては、モンゴルの砂漠への植林、ごみの分別収集とノーネクタイ運動を行っていましたが、当社においては具体的な事例がないこと(実際には缶類、不要書類等々を分別しているが)からグループとしてはまだ掛け声の状態であるように思います。今後、具体的な環境教育や、行動に移っていくものと期待し、またその一員としてきっかけを作る側、参画する側となりたいと思います。
神鋼グループの経営において「環境」関連の問題が重点項目として考えられていることは初めて知りました。神鋼グループの中で当社が占めるポジションの重要性を認識しました。
社名と実態がついていけていないと思います。グループで取り組み、一つひとつ活動を実現化していくことに期待します。
講演の中で、「理念」としてはグループ内で働く人、その家族、また、地域社会で生活する人々に対し、分かりやすくいい方針だと思います。ただ、その理念から具体的にどうしていくのかがわかりにくく、逆に企業、民生両面からのアプローチにおいてどっちつかずになってしまっているような印象を受けました。
ビジネスとしての環境分野への取り組みだけでなく、人としてやるべき事を会社としてやっていくことの重要性を認識しました。
神戸製鋼所がグループとして特に環境に力をいれて活動(経営)しているとはあまり感じなかった。日本のビッグカンパニーのひとつとして流れに遅れないように取り組んでいるという印象を受けた。ただし、実際に業務として取り組まれている方の思い入れは別であり、苦労や悩みを垣間見ることが出来た。また、神鋼グループの環境問題の中核企業として当社がもっと取り組むことは多くあり、それが出来ていないところが、神鋼グループが環境経営に対して他のトップ企業群に立ち遅れているところだと思う。
個人個人が考える環境、自分自身の問題としてとらえるといった事が大変参考になりました。COを大量に出している企業が環境先進と言っているのには少し矛盾を感じます。
神戸製鋼グループとしての大きな組織で出来る事と、出来ない事を見極めて推進されているので、シンプルな活動となっていると感じました。ただ、環境に配慮した産業機械を多く取り扱っている当社としては、「環境=収益」にも結びつく活動と考えると別の切り口での「環境経営」を推進した方が良いのではと、いう気もします。
方針に基づいたグループ会社の活動を早く広めていただき、幅広く実施していることをPRするべきと思います。
地球環境を守るために、事業活動のあらゆる面において環境に配慮して行動することは、企業として良いことだと思います。
考え方としては良いことだが、環境報告書が誰に向けて何をアピールするかがまだはっきり見えていないだけでなく、環境経営方針自体がいまひとつ社員に浸透していないと感じる。社内で浸透させることも重視すべきと思った。
経営方針そのものは、時代のニーズに沿ったものであり、評価出来るものだと思います。特に鉄鋼を中心とした大手企業グループとして、これまでにも公害防止などについては、十分活動されてきたと思うが、単なる公害防止ではなく、さらに、一歩進めて、環境経営方針という形で明示され、取り組まれていることが認識出来て良かった。
企業が環境問題に取り組むことは時代の流れで必要なことだと思う。鉄鋼のCO排出量は突出しているので、企業活動の一環で行なわないと株主、地域住民などの理解も得にくい。
伝わってくるものがありません。その理由として[1]装置産業、機械産業であり、生活に直接関係ない。[2]グループでの方針であり、全体にぼやけている。各単体での具体的な目標を明記すべき。[3]インパクトのあるCOの削減を避けて通っている。が挙げられます。
環境経営方針の内容は3本柱に基づいて漏れなく考えられており、神鋼グループの方針として納得出来るものであった。ただ、当社社員(特に旧パンテック)の大半がグループとしての方針があったことを知らなかったことを考えると、今後、グループとして具体的なアクションを起こすためのベクトル合わせや動機付けを考える必要があると感じた。



No.2 講演の中で神戸製鋼が、「コベルコ自然環境保全基金」や「コベルコ環境創造基金」などにより、環境保全・創造活動に対する資金面での支援を行っていたことをあなたはご存じでしたか。



No.3 このような環境保全を目的とした活動に対する企業の資金援助に対してどのようにお考えですか。

企業の環境保全への努力は、企業活動に直接関係があるものに限られる傾向にあると思います。企業活動に直接関係のない環境保全への取り組みを、外部団体に任せ、資金援助をする方法は、市民への環境に対する意識を直接的に向上させる点においては効率がよいと思います。ただし、資金援助するからには、それに対する結果を求め、その結果に対する評価は必ず行う必要があると思います。
出来るなら、どんどん積極的に行うべきだと思います。われわれだっていっぱい環境を汚してきたわけだからその後始末をする上でも大事な事だと思います。
資金援助することは大事なことだと思うが、それだけではどうかと思う。外部への働きかけよりも、社員一人ひとりの環境に対する意識を上げていくことが重要ではないか。
企業が比較的簡単に出来る方法だと思います。資金援助という形で関わることで地元でのイメージアップにもつながり、悪いことではないと思います。他の形で何か出来ればよいと思いますが、現実なかなか難しいと思う。
グループ企業の一従業員として、すばらしいことだと思う。ただ、資金の援助だけでは国のODA援助に見られた弊害のような問題を引き起こす可能性もあることから、基金の使途などについて十分な追跡調査をする必要があると思う。企業が期待する社会的イメージの向上も基金の使われ方によっては逆効果をもたらす。
企業の利益との兼ね合いもあり、金額の変動はあっても、是非継続すべきと考える。物を作って終わりというだけの考え方では資源はなくなるばかりで、水環境にしても、森林等にしても、しっかりとしたケアを行わなければ、環境は悪化するだけである。将来を考えるならば少しずつでも環境保全に対して資金援助を行うべきである。
地域の環境を守ることも企業の重要の役割と思う。また、地域の方々の環境保全に対する資金援助はあって良いことだと思う。
NPO等に資金援助を行い、環境保全に貢献しているとの話でしたが、現状の活動は資金面での協力のみであり、ソフト面での充実が今後の課題であると思います。(せっかく投資しているのですから、より有効な使い方が出来るよう常に模索する必要があると思います。)
厳しい経営状況ですが、社会を構成する大企業としての立場を保ち、社会貢献・環境貢献を今後も出来る限り行っていくべきと思います。何も会社からお金を出すだけでなく、必要に応じては、カンパや募金でもよいと思います。
環境コミュニケーションとして地域に密着した森林保護、環境学習やモンゴル植林など社会的貢献度を上げることにより、地域企業または地域住民からの好感が持たれ、必然的にビジネスチャンスとなる一つの手段としてやるべき事であると感じている。
企業イメージを高めるためであればもっと宣伝効果を考えた方が良いのではと思う。折角すばらしい報告書も作成されているので、役所などにただ送付するだけではなく企業のイメージアップにつながる効果的なアピール方法をもう少し考えるべきではないでしょうか。
非常に良いことだと思う。ただし、企業である以上一定の収益をあげることが出来なければこのような活動は一番に削られるもので、中長期的なビジョンを持って継続して取り組めるようにする必要がある。そのためには安定的に収益を確保出来るエクセレントカンパニーでありつづけなければならないと思う。
広く世間にアピールしながら活動しなければ、あまり意味がない様な気がします。
分野に限らず、環境保全が当然の企業義務となっている世の中の流れからすれば、必然であると思います。しかし、企業としておこなう以上、慈善事業的なものだけに終わるのではなく、派生するビジネスチャンスの発掘を十分認識すべきであると思います。
経済的な支援にとどまらず、人的支援も積極的に行うべきだと思う。そのためには社員教育が必要になるが、そのことが社員のモチベーション向上につながり、持続的な環境コミュニケーションにつながると思う。


No.3 地球温暖化の防止のためには、民生部門(国民のライフスタイルの見直し)でのCO削減が不可欠であるとのお話がありましたが、ユニオン会員とそのご家族に対してどのような啓蒙活動が有効だと思いますか。

啓蒙活動は、一方的に語りかけるのではなく、体験させることが有効だと思います。例えば、子供に対しては、学校に赴き環境保全に関する講演を行う。その際も、ただ単に話しかけるものではなく、ゲーム等体験学習的なものが有効であると思います。大人に対しては、公民館や文化センター等で講演を行う。この場合は、「CO削減をすることにより何円の節約になります。」とお金の話をすることにより、環境保全は家計保全につながることを強調し、環境保全に対する意識を植え付けることが有効であると思います。
普段の生活の中でも、「電気をつけっぱなしにしない」、「水道の水は一度にたくさん出さない」、「家庭の生ゴミを減らす」等出来ることはたくさんあります。
具体的な例をあげて、COも減るが、それにより家計にやさしいということを意識付けてはどうか。
大人だけではなかなか実施出来ないと思うので、子供たちのエネルギーを利用し家族全体で取り組めるような企画。子供の手前、取り組まざるをえないようにしてはどうか。
子供にも分かるような日常生活に結びついたパンフレットを作る。
電気節約による電気代の削減量とCO削減量のグラフやレポート、(近場の買い物等に)車を使用しない場合のCO削減への効果などを記載した冊子配布の継続。
家庭内での省エネルギーの徹底化というのは、ライフスタイルを大幅に変える必要があり、その生活を継続させていく事は難しいと思います。逆に物を購入する段階で、環境にやさしい(余分なゴミ等が少ない)製品を積極的に買うグリーン購入という考え方は取り組みも容易であり、成果も大きいものだと思います。したがって、まずはグリーン購入という考え方を浸透させ、実践していく事が有効な活動になると思います。
資源の大切さと物を大切にする気持ちが大事と思う。今回のようなオープンハウスなどで感じたことを家族に話す機会を設ける(なかなか家族には理解を得るのが難しい)。
エコ活動をしていますが、嫁さんの意識はほとんどありません。私自身でも会社の一員として、社会の一員として必要と考えていても、いざ家庭の中でどこまで省エネ等々行えるか自信がありません。家族単位での意識を変え、社員のみではなく、家族単位、グループ単位、社宅や地域単位での活動に持っていけるような具体的な教育、補助等も考えていくことが啓蒙、推進に寄与するかと思います。例えば、休日にIPPに併設された資料館での家族単位でのレクチャー(製鉄所の見学などをいっしょにすることで家庭サービス等々も出来る!)。
家庭にある身近なもので、COを多く発生している物を、子供たちにもわかるような漫画などの情報誌でCO削減について啓蒙していく。
身近な話題で家族と話をするのがいいと考えます。先日のセミナーで頂戴した“身近なことから、エコライフを始めましょう”を題材に家族と話をしました。このような題材があれば、取り掛かりやすいと考えます。まずは真似からでも良いのではないでしょうか。
特に子供に対しての教育が重要だと思います。目に見える成果の提示や競争意識の啓発などが必要ではないでしょうか。また、自然にふれる機会を増やす事も大切だと思います。綺麗な花畑にゴミが落ちていて何も感じない人はいないでしょうから。
まずは実態の説明と、企業として取り組むこと、人としてやるべきことを具体例を挙げて説明(紹介)する。小さな事から実行し、習慣づけるように出来るアイデアが必要かと思います。
先日実施されたファミリーイベントで環境をテーマにしたものを年に1回ずつぐらい開催していくことが良いのではないかと思う。そのような意味で、参加は出来なかったが先日の催しは良かったと感じた。
家庭では難しいのですが、やはり循環利用だと思います。リサイクル製品をきちんとリサイクルするという事が大事であると考えます。
社内誌(仮想モニター家族による報告特集とか)、家庭への活動報告の直接配布などを地道に実施する。
COを削減しなければ将来こういうことになりますよ、ということがリアルに想像出来る様に、ビデオ上映会等を開催すれば良いと思います。また、環境ソリューションという社名を掲げている企業の一員、またはその家族であることを、しっかり認識することが大切だと思います。年に数回環境情報誌を発行し、家族団らんの場で話し合うことが必要と思う。
生活の中での削減方法を組合員に資料配付するのではなく、自宅に送れば、家族の人も見て、勉強出来ると思います(エコライフノートを自宅に発送する)。
地球温暖化という事は、皆知っている事と思いますが、COの削減を個人、家族に削減させようとの啓蒙活動は非常に難しいと思います。景品を出す等の事をした方が良いと思います。
あまり範囲を広げすぎず、ごく身近な生活レベルの視点にたって啓蒙活動をすべきであると考えます。
 例えば、待機電力の削減や自動車使用の削減など個人の自主的な活動によって環境にどれくらい良い影響を与えることが出来るか具体的に示すことが出来れば個人の考え・認識ももっと変わるのではないかと思います。
 外部より講師を招いて一定年齢以上の子供を含む家族を対象にそのようなセミナーを主催してみればどうか。その上で、定期的なコンテスト形式等で家族を対象とした家庭でのCO削減案を募集したり子供を対象に啓蒙ポスターを募集するなどして、個人の環境に関する認識を少しずつでも高めていくような取り組みはどうでしょうか。形はどうあれ、一過性のものでなく、個人や家庭レベルでの環境保全に関する継続した認識が必要ではと考えます。
神戸製鋼が配付しているecoノートに入っているような日常生活でどういうことを実行すればよいか具体的に数値化して説明する資料を作る。生活レベルを落とさずに家庭で出来るCOを削減する方法(植林など)はどうでしょうか。車に乗らないようにするなどわかってはいるものの、なかなか出来ません。
「お金の節約」と「資源の有効利用」の両面から話をすすめることが最も有効だと思います。昔話、民話などから、ものを大事にする心、恵みに対する感謝の念を培うのも有効だと思います。
今では小学校でもエコチェックという本を子供に配って、環境教育を行っている。CO削減の取り組みが特別なものではなく、自分たちの将来のために取り組むべき活動だということを言い続ける。


No.3 「環境税」の導入が、すでにCO削減にギリギリまで取り組み成果を出している国内の鉄鋼産業に壊滅的な打撃を与え、エネルギー効率の悪い海外への生産移転が、結果として世界のCO排出量の増加につながるとした考え方についてあなたはどのように思いますか。

海外への生産移転が、結果として世界のCO排出量の増加につながるとは思いません。なぜなら、海外へ環境負荷の少ない最新の設備を建設することにより、CO削減につながる可能性もあると思います。ただ、前回の大瀬理事や、今回の宮川部長の講演を聞いて、これ以上CO削減の努力を企業に求めても、CO削減に効果的であるとは思えません。それよりも、CO排出量が増加している、民生部門や運輸部門への「環境税」の導入(例えば、ガソリン、民間の電気代への税金の上乗せ)の方がCO削減には効果的だと思います。
確かに正論であるが、結局は海外の企業へ技術供与・開示出来るかどうかだと思う。これまで培った技術を無償で渡すわけにもいかず、各国が現在の環境を維持しようと考えるならば、ただCOを減らせではなく世界をひとつの国と考え、システムを構築する必要があると思う。
難しいのでよく分かりません。
東南アジアの各発展途上国では未だ排出規制がなく、人と車と生産拠点が集中する主要都市ではその空気の悪さに驚かされた経験があり、とても実感出来る講話でした。
企業は当然かもしれませんが、経済性に走り規制がかかるまでは環境問題に目をつぶっている感があるように思います。海外の企業より先に環境問題に取り組んだ日本が厳しい立場(日本というか企業)にたたされるのは矛盾を感じます。
賛成です。すでに北欧諸国では導入されているようですが、「環境税」を導入した場合の予想される問題(上記質問に記載されている内容も含めて)に対する対策を考慮し、評価する必要があると思う。CO削減は世界が目指すべき方向であり、排出量が最も多いアメリカや中国に対する制限についても考慮しないと不公平な制度となり、自ら国内の産業の首を絞めることになると考えます。
半導体関連事業が中国に移転したように、環境税によって国内の生産コストが高くなれば、コストの安い海外に移行することは充分考えられる。結果的に日本ではCOを排出しないだけであり、全体的に見ると排出量は増加するのであれば、環境税の効果は期待出来ない。また、技術が海外に流出するということを考えると、日本は非常に不利な状況に進んでいくように思える。
確かに、企業は省エネルギー、コストダウンの点から既にCOの削減を行っているが、目標値を設定しないのも問題であると思う。ただ、その目標値が無理難題とあってはまたその意味を失ってしまう。国内でCOを排気出来ないから海外へ発生源を持っていくというのも問題ではあるとは思うが、正直、仕方ないと思う。
確かに「環境税」の導入ということによって、規制の緩い海外での生産に流れてしまうことは懸念されますが、現状からのCO発生量の削減のためには何らかの対策が必要だと思います。また、現在のCO削減への取り組みが本当にギリギリであるかどうかは疑問が残ります。「環境税」とは逆の方向で、取り組みの推進を進めるため、税制の優遇等の国からの積極的な資金援助の制度を確立していく事も必要であると思います。
エネルギー効率の悪い海外への生産移転もあるけれど、労働力の安い海外への生産移転の方が強いと思う。生産する側にしてみれば当然のことで仕方ないが、京都議定書で解決するわけではないと思うが先進国がしっかりしないといけないと思う。
その通りと思う。また、環境税導入には非常に不満を感じている。見方を変えるならば、欧米諸国が今まで溜めていたつけと途上諸国が援助欲しさにやっていることとしか思えない。もう少し、日本という国が過去の部分と他国と比べた場合の主張してもよいかと思う。鉄1トンを生産するのに必要なCO量について、どこまで国民が知っているか? 一般へのPRも少なく、また国民の関心も低いため、他国から尊重されていないようにも思います。そのような意味ではもっと企業と国がPRに努め、国民の関心を高くし、必要であれば京都議定書に反旗を翻すくらいのことが必要ではないか。
単にCOの発生量を一律にカットするのではなく、技術レベルで高度な調整をして欲しいと思う。しかし、更に見方を変えれば、プラントビジネスのチャンスであり、鉄鋼業においては非常な試練であるが、グループ全体としてはどのようになるのであろうか。悲観すべき部分が多いとは思いますが、チャンスも潜在しているようにも思います。
国内規準と各国の差は縮まることはないと考える。よって、ある程度やむを得ないと思っている。この問題は非常に難しい問題であり、規制基準の統一化を図ることが出来ればCOの排出量を抑制出来るのではと感じている。
これこそ、一般への啓蒙及び宣伝が必要。マスコミなどをうまく利用して、世論を盛り上げるとか。世論の後押しがないと、税金や法律は変わらないと思います。
日本で駄目なら海外で。海外で駄目なら……。本当に考えなければならない時期であると思います。すでに取り組んでいるとは思いますが、生産性よりも効率化を重点項目におく必要があると考えます。いつか政府から大々的な規制が発令されるのではないか。
この話はオープンハウスのご講演にて初めて知りました(気づかされました)。世界規模の話になるとイデオロギー的な話になるのでよく分からない所が多いのですが、中国などへの生産移転はある意味仕方のないことだと思います。それが資本主義経済の姿であって、日本も戦前、戦後の経済発展時代には今と同じ様な状態だったと思う。今、日本が現状の生活レベルを下げてでも地球環境保全について、国際的貢献を行い、国際的地位を得たいのであれば、技術提供やインフラ整備などをすればいいわけで、ODA事業みたいな物ではなくて、民間レベルで活動を行えるようにしたらいいと思います。命題のCO削減に関しては、鉄鋼業界として政府や経団連などへ働き掛けはしているのでしょうか。
利害関係にとらわれず、地球規模で物事を考えるべきと思います。
まさにそのとおりであり、一企業、業種の問題だけではなく、国としてどのように対応していくのか、排出権の売買などもからみ難しい問題だと思う。ただ、日本の公害削減の技術を発展途上国に供与することにより地球規模でCOや有害物質の削減を図ることが出来れば、それを評価してもらえるような仕組み作りなども有効ではないかと思う。いずれにせよ一人ひとりの意識がもっと高くならないといけないと感じた。
当然そうだと思いますが、日本の鉄鋼産業も鉄の作り方を考えていかなければならないと思います。いつまでも高炉で作るといったことは、鉄で環境に優しい物が出来ました、といくら言っても鉄を作る事自体がCOを大量に発生させていては何もならないと考えます。鉄鋼産業が、COをギリギリ迄削減しているといっても国内の炭酸ガス排出量No1ではダメだと思う。
海外への生産移転する際の生産設備に対する規制を設ける必要がある様に思います(各国の経済事情や規制もあり実現は難しいでしょうが)。
日本だけではなく、世界的に取り組むべき問題と思います。先進国のCO削減技術を発展途上国に技術提供することが大切だと思います。
その通りと思います。国内で減らした分以上のものが海外で発生していれば国内での取り組みは意味がない。削減の努力は継続する必要はあるが、無理なことをすれば、どこかでその影響が出るもの。改善の余地があるところから見直しするべき。
残念ではあるが、ある一面仕方がないことかもしれません、鉄鋼産業もこれまでCOを排出し、高度経済を支えてきた産業だから。
環境税の導入は鉄鋼産業の現状を考えた場合、少し酷であると感じた。企業側にどこまでを求めるかを再度検討した方が良いと思う。
言われた通りの考え方も十分理解出来るが、本当に仮説の通りになるのか不明であり、よくわかりません。しかしながら、環境税そのものの考え方も理解出来なくはなく、あまりCO削減が進んでいない産業分野への対策には有効であるかもしれないとも考えます。全く反対ではなく、日本経済への影響も十分考慮し、実態に則した導入がなされるよう業界での働きかけが重要になると思います。
安いところから買うということが常識なので避けることは難しいが、鉄鋼の需要家には価格が少々高くてもCO削減に貢献しているところから購入するなど良識ある判断を期待したい。
環境税導入のメリットとしては、CO排出者から環境税をとることで社会全体の地球温暖化問題への意識向上が望めると思う。しかし、他国への産業流出によりCO排出量が増大することは本末転倒であり、鉄鋼や化学などの主要産業については別枠の税率設定を行うべきと思う。


No.3 今回の講演を聴いて、あなたの生活面や仕事面で、「地球環境保護」という視点で取り組んでみたいことはありますか。

(生活面)
無駄な電気を使わない。例えば、[1]パソコン、テレビの使用時間を減らす。[2]早く家に帰り、早く寝る。などを実践していきます。
神戸市が実施しているエコファミリー制度の活用
講話の中で述べられたように、生活面で2者選択があれば環境配慮の選択肢をとっていくように心掛けていきたいと思います。
ごみの分別・買い物袋の活用
電気使用量やガス使用量についてグラフをつくり、エネルギー節約に役立てたい。
COと聞いて一番に思いつくのが、車の排気ガス。普段からアイドリングなどを少なくしているが、より意識を向上する必要。また、公共交通機関を利用し、なるべく自転車などを使用すること
無理をして環境保全のためにライフスタイルを変えるのではなく、グリーン購入を心掛け、ゴミやCOが余り出ないような買い物をし、持続的な取り組みをしていきたい。
まず、省エネ。次にゴミ削減。食べ物を残さない等々。実は、昔から日本ではやっていた。古きよき素朴な生活を心掛けます。
家族(子供を含め)で出来そうな、節電、節水など省エネ対策
“身近なことから、エコライフを始めましょう”をもとに、身近なエコライフに取り組みます。
植林事業などには興味があります。神戸近辺の海岸ゴミひろいなどはすぐにでも出来そうです。
無駄使いをなくす、詰替品の購入等心掛ける。
温暖化防止や資源再利用について、もっと知識をもって実施していきたい。
無駄な電気は使わないように心掛けているが、冷蔵庫に不要な物が入っていないかなど再点検したい。

(仕事面)
[1]無駄にプリントアウトしない。[2]残業をしないような効率的な業務遂行を心掛け、電気使用量の削減に努める。
不要用紙の再使用。効率の良い仕事で残業を減らし、電気代節減につとめる。
環境に対する意識変革
仕事面では設計計画等をする上で環境配慮を意識した選択、またこれを顧客へのPRの材料として受注チャンスにつなげていければと思います。
紙の無駄使いをしない、リサイクルBOXの活用
仕事面で「地球環境保護」に直接影響を及ぼす事は難しいですが、当社の保有する高効率な装置を客先に紹介することや、客先抱えている問題事項の製品へのフィードバックが間接的な保護に繋がると思いますので、情報を上手く流す事を心掛けたい。
無駄な照明をなくす、昼休み照明を消す、トイレの使用後消灯
無駄を省き、効率的な業務を行いたいと思います。実務面においては、環境への配慮を心掛けたシステムやプラントとなるように配慮していきたいと思います。コストとの兼ね合いは出てきますが、指標などを環境エネルギー部からもっと社内、グループへ情報発信していただければと思います。
手短なペーパーレスから、図面改善(製作手順の簡素化)など
特に行動を伴うアイデアは見つかってません。ただ、意識として、環境保全という視点を持って業務を行うという事を学びました。例えば、物作りをするときに、出来るだけ、廃材の出ないような設計をするとか。環境に影響を与えそうな材料を使わないとか。
特にないが、常に環境のことを頭に入れて業務に取り組もうと思う。
社内への「ECO活動」や「環境経営方針」に関する啓蒙活動
業務遂行時に所々で立ち止まり、現状の業務の地球に対する影響を考える様にしたい。
環境負荷低減設計を心懸ける。
ダラダラと仕事をせず、早く帰り、電気使用量の削減に努めます。
当社のビジネスそのものが環境保護に貢献出来るものであることから、営業担当として、これまで以上に「環境保護」を前面に出した営業を行っていきたい。


No.1 その他何かご意見・ご感想があれば書いてください。

環境先進企業グループとなるには、神鋼グループが一致団結していく必要があると思います。その中で、神戸製鋼所がその中心的な役割として、グループ会社を引っ張っていって欲しいと思います。また、神鋼環境ソリューションも重要な役割を担えるような企業になっていく必要があると思います。
特になし
公演後のビジョン作り委員会では、環境報告書についていろいろ意見が出ていたが、なんか的外れのような気がした。あの場で質問などないかと聞かれても……。環境という問題は、すごく大きい問題であるのでもう少し議題とする分野を小さくする必要があるのではと感じた。
今回の講演は、環境対策についてのきれいごとのみではなく、現在の対策の問題点について、忌憚なくお話頂けましたので非常に良かったです。
非常に参考になる講演でした。今後、具体的な教育や情報発信されることを期待し、また積極的に協力していきたいと思います。パンフレットは、当社の環境浄化の製品PRではなく、社内及びグループの取り組みに絞った方が取り付きやすく、また判り易いと思います。
活動の輪を大きくするといっても、前向きな人、そうでない人が居て、更に会社組織という枠内であるというあらゆる“しがらみ”があり、たいへん難しく、前途多難であると思います。会社(上層部)が本気にならなければ、絵に書いた餅に終わると予想します。私は自分で出来る身近なエコを続けます。
環境という大きなテーマに関して、様々な角度からもっと勉強していく必要があると感じました。
何か目が覚めた様な、さめてないような事を今回のセミナーで感じました。全世界の人が、地球に優しいことをしていかないと地球はよくならないと言っていたように思いますが、講師の熱意は感じられたと思います。
この講演では、もっと具体的な「環境」をテーマにした新たなビジネスについて聞けるだろうと期待していましたが、ちょっと方向が違った様です。神鋼グループでは、それぞれの会社で環境関連機器を有しているので、「それらを組み合わせたセールスが出来ないか?」といった活動を行っていきたいとか、企画しつつあるとか、そんな話が聞けるのかと期待していました。少し認識不足でした。
当社としての環境情報誌がみたいなものがあればいいなと思います。
小さなことでも出来ることを探して、実行に結び付けたいと思います。