挑戦と改革 (財)ひょうご環境創造協会  
副理事長  
小 林 悦 夫
小林氏顔写真


 数ヶ月前から明るい兆しが見えてきているものの、ここ数年前からの景気低迷は会社経営に大きな打撃を与えている。
 日本の経済は、今まで数度にわたる世界的な不況を奇跡的に乗り越えてきた経験から、今回の不況についても乗り越えられると妄信している人が多い。しかし、このような考え方の人たちでさえ不安になっていた今回の不況も、最近の明るい兆しを見て、またもや大丈夫だと過信している人が見受けられる。
 世界に情勢を見るとき、このような依存型会社経営も通用しなくなってくるのではなかろうか。今、会社経営について言われていることは、政治と同じく、すべての主体における「参画」と「協働」である。会社においても、「経営は経営陣がするもので、社員は、その指揮のもと働けば良い。うまく行かなければ、『経営陣が悪い』で済ませばよい。」と思っている社員がおられるが、果たしてそれで良いのだろうか。会社の経営においても、すべての社員が積極的に提案し、検証していくことが必要であろう。
 神鋼環境ソリューション労働組合では、いち早くこのことに気づかれ、ビジョン作りに挑戦しておられる。敬服の至りである。この作られたビジョンに命を吹き込み、動いて行くことが、また重要である。
 みなさんが働いている会社は、環境ビジネスで事業を進められている。しかし、これからのビジネスは、いかにその会社が地元で地域貢献しているかが問われている。目先の利潤ばかりを追求していては、会社経営は成り立たない時代になっている。ぜひ、ビジョン作りにあたっては、事業の中心となっている「環境」をテーマに地域貢献することを核としてもらいたい。
 創り上げられた「ビジョン」が、社内だけではなく、社会で評価されるようなものになることを期待している。


第2期ビジョンづくりメンバー集合写真
「自分にとっての『環境ソリューション』」をテーマにスタートした第2期ビジョンづくり委員会のメンバー