ビジョンづくり委員会に参加した当初は、理念・ビジョンとは何なのか私自身よく理解できていませんでした。それは、アサヒビールの川村さんやマンダムの桃田さんの話の中にでてきた会社の理念と、その理念を実際の仕事をする場の雰囲気や会社の風土として展開させるという流れが頭の中でうまくつながらなかったからのようです。そのために、この委員会で会社の理念をつくるのか、組合の理念をつくるのか、それともまた違うものを作ろうとしているのか目的がよくわかりませんでした。
自分が会社で仕事をするということを考えると、仕事そのものとして何をするかということと、どのような環境で仕事をしていくか、ということの二つの側面があると思います。どちらにウェイトを置くかは、人それぞれかもしれませんが、どちらにせよ、それぞれに対する根本的な考えがあり、それが理念・ビジョンになるのでしょう。
仕事そのものの内容に対する理念が、会社の理念であると思います。当社でいえば「技術を通して豊かな環境づくりに貢献する」という理念です。これはこれで立派な理念であると個人的にも思いますが、しかしこれだけでは、どのような雰囲気・風土の中で仕事をするか、ということとはすぐに結びつきません。そのためにこれとは別に、どのような雰囲気・風土でありたいか、ということを明確にする必要があり、それが、今回の委員会でつくろうとしたビジョンだと私は理解しています。
会社の雰囲気・風土について考える時、自分自身がどのような雰囲気・風土で仕事をしたいか、というところから考えると、それは自分自身の将来の展望、こうありたいという姿のイメージ、つまり自分自身のビジョンということに繋がります。会社のビジョンをつくっていく上でも、まずは自分のビジョンを持つことが基本になると感じました。
私自身の将来のビジョンとしては、同じ目標を持つ仲間とやりがいのある仕事をすることで、充実感を感じたい、ということだろうかと考えています。同じ目標を持つ仲間を作るには、お互いが理解しあうための対話が必要です。また、対話の中で互いを尊重しあいながらも、意見を戦わせてより成長していこうという向上心と活気に溢れている雰囲気が理想的だと思います。
今回の委員会は対話し、仲間をつくるという意味で有意義な委員会であったと思います。こういった活動をきっかけにお互いを知ることが、今後より深い議論をしていくための一歩になると思います。これから会社統合により、環境が大きく変化しますが、新しく加わる人たちも巻き込んで、このような活動をしていくことが組合の重要な役割になるのではないでしょうか。
私自身も、まだ漠然としている将来のビジョンを常に考えながら、具体的な行動に結びつけていきたいと思います。
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