第1期ビジョンづくり委員会を終えて


「自分が起点」、思い描くビジョンにアクションを起こせば
変化が生まれる

 本社ブロック

  棚 橋   誠

  技術本部 水処理第二技術部
  技術室

 今年に入ってからビジョンづくり委員会が開催されました。ビジョンづくり委員会で何をするかは、当初は「ぼやっ」としたイメージしかなく、もちろん自分自身のビジョンについてはさらに漠然としていました。それは私自身振り返れば、イメージはあってもビジョンが無かったと思います。「こんな職場だったらいいのにな」とか「こんな会社がいいな」というイメージはあっても、5年10年先に「こうありたい」、そのためには…というところまでははっきりと思い描いたものがありませんでした。ビジョンづくり委員会はそれを描くチャンスであり、また同世代と自然にベクトル・歩調が揃う場でありました。
 私が一番に思うビジョンは10年後にはにぎわいのある職場がそこにあることです。会社の利益とか給料・ボーナスについても思いが無いわけではありません。それはビジョンづくり委員会で明確となりました。そこに至るには愚痴の言い合いから始まり、前向きでバイタリティのある実話・講話に刺激を受け、同世代との意見交換がありました。酒も飲みましたし、ばかな話もしました。その過程の中で自分自身のイメージから漠然とした部分を取り除いたのです。
 私の出した結論。それは「自分が起点」となることです。私のビジョンに摺り合わせれば、「私のまわりがにぎわうように私からしかける」ということです。私も入社7年目で今年で31才。上司にも意見できるし、後輩が困ったときも何かしらのアドバイスができます。今この時期がちょうど私のビジョンを具体化していく絶好の時期なのです。あまりはりきっても肩が凝るので、徐々に徐々に…でですが。
 私が思うところは以上です。第2期3期とビジョンづくり委員会が継続し、卒業生がそれぞれに思い描くビジョンにアクションを起こせば、小さくとも変化が生じるはずです。その小さな変化が繋がって行くことに期待します。 


初めての委員会 顔も名前も覚えきれず緊張感も漂います


「勇気は人を雄弁にし、雄弁は人を勇敢にする」、
このスタイルで頑張ります

 本社ブロック

  川 端   健

  技術本部 水処理第三技術部
  技術室

 第5回ビジョンづくり委員会終了時にも感想として述べさせて頂きましたが、このビジョンづくり委員会は、私にとって自分を見つめ直し、前向きな生き方にさせてくれる、また考えさせてくれる会でした。
 いろんな方のいろんな意見が聞けました。一つのことに対し、その人の個性によりいろんな捉え方があり、感心ばかりしておりました。
 「勇気は人を雄弁にし、雄弁は人を勇敢にする」。私はこの言葉を常に思いながら、ビジョンづくり委員会に参加しておりました。雄弁にはほど遠かったのですが、少しずつ勇敢にはなったと思います。今後もこのスタイルで生きていこうと思ってます。
 5年後、10年後のビジョン、はっきりしたものはありませんが、第3回目の講師であった(株)マンダムの桃田さんから教えて頂いた「仕事・家族・自分」この3つの時間、この3つとも大切にし、無駄のない濃い時間が過ごせられる様な生き方ができればいいなと思っております。貴重な体験をさせて頂き、有り難うございました。



キーワードは「オープン」、
相手の立場を常に考えた「考働」を

 本社ブロック

  高 原   晋

  総務部

 私のキーワードは「オープン」です。理念、ビジョンというある程度形になったものは今は出てきませんが、自分の中にあるイメージをビジョンと言うより行動指針のようなものとして仕事をしていく上で常に大事にしていきます。
 現在、部署の中でも一番年少で、面倒を見てもらう立場にある私も5年後、後輩ができ、人に教える立場になっていると思います。5年前の自分の立場を改めて思い出し、あの時こうだったらよかったのにとか、自分だったらこうしていただろうと考え直し、相手の立場を常に考えて「考働」したいと思います。その時に、まず自分でできることは挨拶をきっちりして、何でも話せる雰囲気を作っておくことだと思います。開けた縦関係が開けた横関係を作り、全体として、開けた、コミュニケーションのよくとれた会社へとつながっていくと思います。私自身、上司から知りたい情報がすぐに入ってくると、仕事のやりやすさを感じますし、なにより、その上司を信頼しようという気持ちになります。
 10年後には、管理職になっていると思います。評価される立場から、評価もするようになり、基本的には、コミュニケーション+マネージメントを大切に自分と同じ考えを持った後輩を育てていけるよう努力したい。まとまりのない文章になってしまいましたが、このビジョンづくり委員会に参加した経験を生かし、コミュニケーションを大切に、個人のビジョン、部署のビジョン、会社のビジョンを描き、情報発信していきたいと思います。


語り合ってみれば悩みも夢もみんな同じ 第1回委員会を終えて


「同じ目標を持つ仲間とやりがいのある仕事を」、
対話の中で尊重しあいお互いが成長を

 東京ブロック

  坂 口 有 平

  第二営業本部
  水処理第四営業部
  第一営業室

 ビジョンづくり委員会に参加した当初は、理念・ビジョンとは何なのか私自身よく理解できていませんでした。それは、アサヒビールの川村さんやマンダムの桃田さんの話の中にでてきた会社の理念と、その理念を実際の仕事をする場の雰囲気や会社の風土として展開させるという流れが頭の中でうまくつながらなかったからのようです。そのために、この委員会で会社の理念をつくるのか、組合の理念をつくるのか、それともまた違うものを作ろうとしているのか目的がよくわかりませんでした。
 自分が会社で仕事をするということを考えると、仕事そのものとして何をするかということと、どのような環境で仕事をしていくか、ということの二つの側面があると思います。どちらにウェイトを置くかは、人それぞれかもしれませんが、どちらにせよ、それぞれに対する根本的な考えがあり、それが理念・ビジョンになるのでしょう。
 仕事そのものの内容に対する理念が、会社の理念であると思います。当社でいえば「技術を通して豊かな環境づくりに貢献する」という理念です。これはこれで立派な理念であると個人的にも思いますが、しかしこれだけでは、どのような雰囲気・風土の中で仕事をするか、ということとはすぐに結びつきません。そのためにこれとは別に、どのような雰囲気・風土でありたいか、ということを明確にする必要があり、それが、今回の委員会でつくろうとしたビジョンだと私は理解しています。
 会社の雰囲気・風土について考える時、自分自身がどのような雰囲気・風土で仕事をしたいか、というところから考えると、それは自分自身の将来の展望、こうありたいという姿のイメージ、つまり自分自身のビジョンということに繋がります。会社のビジョンをつくっていく上でも、まずは自分のビジョンを持つことが基本になると感じました。
 私自身の将来のビジョンとしては、同じ目標を持つ仲間とやりがいのある仕事をすることで、充実感を感じたい、ということだろうかと考えています。同じ目標を持つ仲間を作るには、お互いが理解しあうための対話が必要です。また、対話の中で互いを尊重しあいながらも、意見を戦わせてより成長していこうという向上心と活気に溢れている雰囲気が理想的だと思います。
 今回の委員会は対話し、仲間をつくるという意味で有意義な委員会であったと思います。こういった活動をきっかけにお互いを知ることが、今後より深い議論をしていくための一歩になると思います。これから会社統合により、環境が大きく変化しますが、新しく加わる人たちも巻き込んで、このような活動をしていくことが組合の重要な役割になるのではないでしょうか。
 私自身も、まだ漠然としている将来のビジョンを常に考えながら、具体的な行動に結びつけていきたいと思います。



真剣な眼差しで講師の話を


「自分らしさ」をテーマに、委員会での経験を生かし
ビジョンづくりを

 本社ブロック

  刀 根 章 博

  第一営業本部
  水処理第二営業部
  第三営業室

 5年後、10年後の自分のビジョン。会社・仕事に対しては格好悪い話ですが現時点で具体的なものはありません。ただ5年後、10年後に関わらず常に「自分らしさ」をテーマに仕事に対して、職場に対して、会社に対して自分のビジョンを考え、それを実現するべく努力していきたいと思っています。そして最終的にその自分のビジョンが会社のビジョン・組合のビジョンに重なり会社の人たちとビジョンを共有できたらいいなと思っています。
 差し当たっては5年後、10年後の自分の立場を想定し、仕事に対して、職場に対して、会社に対してビジョンづくり委員会での経験を生かし、ビジョンづくりに励みたいと思っています。
 最後に、ビジョンづくり委員会の一員として同世代の委員の方と意見交換が出来てよかったと思います。ありがとうございました。


自分の目標を見据えて、そこに到達するためのビジョンを

 本社ブロック

  門 野 高 滋

  神鋼環境メンテナンス(株)

 まず、5回のビジョンづくり委員会を終えて仕事上なかなか接する機会の少ない他部署の同年代の方々とこの委員会を通して意見交換ができたこと、大変良い経験ができたと思いますし、今後のプラスにしていきたいです。
 「5年後、10年後のビジョン」ですが、現段階では正直にまだ何も具体的なものというのは見えていません。ただ5年、10年後といえば年齢的にも30代後半にはなっています。だとしたら会社の中でも中堅クラス以上の存在のはず。その時点で何もビジョンが無いというのは何か寂しい気がします。今日、明日とは言わず、これから先、自分の目標というものをしっかり見据えて、そこに到達するためのビジョンを持ち、そのための努力は惜しまないように頑張ろうと思います。そして、自分的にはいろいろな意味で充実した日々が過ごせていければと思います。最後に、「ありがとうございました」。


「ビジョン」という言葉の共有が一番の収穫、
まずは自分自身の改革を

 播磨ブロック

  北 岡 俊 男

  プロセス機器事業部
  技術部

 予定されていた5回のビジョンづくり委員会が終了しました。「これで難儀な読書感想文や委員会の感想文から解放されると思うと一安心」と思う一方、「結局、自分自身の5・10年後ビジョンを明確に出来なかったな」と感じています。
 この委員会では、「5年後、10年後のユニオンの活動・展開を考える」と言う趣旨の下で、様々な本を読んだり、異業種に携わる方々の講演を聴いたり、他事業部の人達とディスカッションしたりと色々なことをしました。そして、5年後、10年後のユニオンあるいは会社の活動・展開の中での自分の位置付け、あるいは果たすべき役割=「5・10年後の自分自身のビジョン」を作るのがもう一つの目的であったと思います。
 しかし、残念ながら前述の通り自分自身のビジョンは作れませんでした。ここ数年における会社自体の急速な変化から、1年先の状態すら予測出来ないということもありますが、私自身がまだまだ目先の事しか考えていない事、面倒なことは後回しにする事が最大の原因だと思います。実際、この最後の感想文を締め切り前日の深夜に書いていることが何よりの証拠と痛感しています。
 5年・10年先のビジョンを考える前にまだまだ自分自身の改革を行わなければならないと言うことが、私自身のビジョンづくり委員会における結論になります。
 私の場合は、ビジョンを考える前にもう一仕事必要と言う結論になったわけですが、恐らく今回のビジョンづくり委員の皆が、常に「ビジョン」という言葉を頭に思い浮かべる様になったのではないかと思います。業務上の接点の少ない者同士がそれほどまでに、「ビジョン」という言葉を共有したことが私自身の一番の収穫であると思いました。


「自分が動き出さなければ何も起こらない」、
もっと視野を広げ多くの意見を受け入れて変化を

 播磨ブロック

  南   俊 充

  プロセス機器事業部
  技術部

 5年後、10年後の自分のビジョンを見つけ出すこと、これがこの委員会の最終的な目的であったにもかかわらず、私は未だにそれを見つけ出せずにいます。ただ、いろんな人に聞かせていただいた価値ある話や様々な書籍から学んだことは、今後の私に大きな財産をもたらしたことは間違いないと思っております。また、ビジョンづくり委員会に選出されていなければ、自分のビジョンについてなど考えることはなかったと思います。
 ビジョンと呼ぶにはまだまだ未熟なものですが、現時点の自分なりの考えを述べたいと思います。この先、自分がどうなるのか、どうしていくべきなのか、今までは公私とも将来がどうというよりは目の前の物事を、ただがむしゃらに推し進めていくことだけに注力してきたように思います。目の前の問題を無視して先のことを考えることは無理があるのかもしれませんが、それでももっと視野を広げ、いろんな意見を受け入れて、それを自分なりに噛み砕いて、納得がいけばそれでいいし、納得がいかなければ何が自分の考えていることと違うのか?どうすれば納得するのか?その答えを導き出すことによって自分のビジョンが見えてくるだろうし、今まで変わらなかったことも変化させることができるような気がします。
 結局あれこれ言っても自分が動きださねば何も起こらないのだろうから…。自分を見つめなおす機会を作っていただいたことに感謝しております。
 ビジョンづくり委員会の運営をしていただいた執行部の皆様、また、貴重な講演をしていただいた講師の皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました。


「もっと良い会社に」、「組合に何が出来るか」難しいテーマです


「問題点を如何にして解決していくかという姿勢が必要」、
解決する集団の先頭に立って集団の輪を拡大

 播磨ブロック

  仲 村 智 博

  プロセス機器事業部
  生産部 製造室

 今回のビジョンづくり委員の中で、現業部門からのメンバーは私だけであり、どれだけ話の輪に入れるか不安もありました。しかし、第1回から第5回にわたり開催し、フリーディスカッション等々を行っていく中で、たとえ職種が違うといえども各個人個人に求められているスキルは同じであることを痛感し、また、職場での問題点は事務所部門も現業部門も一致するところがありました。そのような中で、私自身は少なくとも今回のビジョンづくりの輪に入れたと思っています。
 各開催毎での感想は省略しますが、5回シリーズの感想を終えた私の所感は、職場での問題点はかなりあり、その問題点を職場の仲間内で雑談のように話をしていますが、愚痴だけで終わらず、その問題点を如何にして解決していくかという姿勢が必要であることを改めて痛感しました。
 そのためには、問題点を解決する集団が必要でありますが、今後、私は常日頃から職場内でのコミュニケーションを怠らず、問題点を解決する集団の先頭に立ち、集団の輪を拡大していきたいと思っています。そのことが私の今後のビジョン、目的とさせていただきます。
 最後に、ビジョンづくりの目的は、「5年後、10年後のパンテツクユニオンのビジョンを描くこと」が目的であったと思います。その目的に対し、会話を行ったとはあまり思いませんが、少なくとも、プロセス機器、環境、気熱、研究所といった各職場での問題点は共有できたと思っています。その中で個人の視野が広がったことも事実であると感じています。
 今後、ユニオンとしてのビジョンを描いていく中で、執行部をはじめ常議員の方々で討論をしていくと思いますが、第1期ビジョンづくり委員の方々が対話を行い共有できたことは、ユニオンと私たち自身の財産になったとも思っています。今後のビジョンづくりの発展に期待をしています。


「漠然と過ごしがちな自分へのドライビングフォースに」、
問題意識と改善意識を持って一歩ずつ前に進んでいきたい

 播磨ブロック

  大 川 敦 彦

  プロセス機器事業部
  品質保証室

 同じ会社のほぼ同世代の者が、ビジョンづくり委員会を通じ、一つの問題について語り合い、各個人による捉え方、考え方、それに対して自分ならこうするという様々な意見を私は聞くことができました。また、自分の意見に対して周りの人はどのように考えているのか聞くことができ、時には共通認識でホッとしたり、違う視点での考え方を頂戴し、稚拙な自分に出会うことができました。また、バイタリティー溢れる講師の方々のお話を聞くことによって、漫然と過ごしがちな自分にドライビングフォースを与えていただきました。この委員会での時間は、社会人となり6年経った自分を改めて見つめ直す絶好の機会であったことに違いありません。
 5年後、10年後のビジョンとしては、問題意識及び高い改善意識を持ち続け、そしてその答えを確実に導けるようになることです。また、そうすることで自分を高めたり、会社や家庭にとってプラスになればと考えています。私たちの会社は、現在40歳前後の先輩方が少なく、これからの5年10年の間に私達は少々しんどい思いをするかもしれません。多少の失敗にもめげず、自分に自信を持てるよう、一歩ずつ前に進んで行きたい考えています。


「ビジョンとは自分が考える目標であり希望」、
プラス思考で何ごとにも自分の意見を

 播磨ブロック

  戸 嶋 大 輔

  プロセス機器事業部
  技術部

 ビジョンづくり委員会では、他部署の方々と意見交換などができ、また、(株)マンダムの桃田氏のような全く異業種の方の話が聞けるなど、自分自身を客観的に見つめることができた良い機会でした。日頃自分自身が考えていたことなどを委員会のメンバーに話しすることで、また違った意見や考え方に気づくこともいろいろありました。
 当社と(株)マンダムを比較したとき、最初はどうしても当社は劣っているような気がして、半分へそを曲げたくもなりましたが、委員会のメンバーで今後、この会社をどうしていきたいと考えたとき、すごく前向きで建設的な意見が出てきて、自分でも不思議と前向きな考え方ができるようになったと思います。自分一人では、後ろ向きな考え方をしていることは分かっているけれど、その考え方を人に話すと、前向きな意見となって返ってきます。このように人とコミュニケーションを取ることによって、いろいろな考え方を知り、より建設的で前向きな考え方ができるようになると思います。
 ビジョンとは自分が考える目標であり希望であると思います。目標・希望は決して後ろ向きなものではなく、前向きなものであると思います。その前向きなもの、目標・希望を持っていれば、努力することもできるし、頑張ることもできると思います。そのためには、自分が絶えず前向きな考え方を持っていることが大切だと思います。
 はっきりとしたビジョンはまだありませんが、絶えず人とコミュニケーションをとり多くの考え方、意見を知り、物事を前向きに考えていることのできる人間にないたいです。そのためにも、日頃からプラス思考を意識し、何事にもしっかりとした自分の意見を持っていたいと思います。


「チームワークが重要」、みんなが理想の仕事が出来る状態を
つくることが仕事に対する私のビジョン

 研究所ブロック

  糠 信 輝領謹

  第二営業本部 計画部

 毎回考えさせられることばかりで、自分の足りなさを感じ、当社のむなしさを感じ、でも希望も見えました。最後になってこんなことを書いて誤解を招きたくは無いのですが、みんなが羨望のまなざしで見てきた、千房やアサヒビールやマンダムのような会社には、今すぐには変革できないでしょう。だけど、自分の、会社の、そして組合の「ビジョン」をまじめに考えた人たちが十数人もいるということが、これからの私たちのそして後輩たちの会社生活を明るくするという確信を持っています。これから第2期以降を続けていって、毎年十数人のガンバローって人たちが増えたら、力強いでしょう。
 私自身の5年後、10年後については、管理職にはなってないかもしれませんが、少なくとも後輩が増えていることでしょう。5年後、10年後の私は、「理想の会社」リストを何度となく見ては、自分自身を戒めながら、なんとか今私達が思っている理想の上司・先輩になろうと努力しているでしょう。また、そうすることを約束したいと思います。もしダメ上司・先輩になっていたらみなさんダメ出ししてください。
 改めて「理想の会社」リストをみると、社員のチームワークで1+1が2以上になり、その結果、会社全体が良くなり、待遇が良くなるという会社が良いのではないでしょうか?私はそう思います。決してヒーローを望んだり、自分ひとりがヒーローになったりを切望していません。自分自身を高めるという観点からは、いただけないのかもしれませんが、組織を考えた場合、そして今の現状を考えた場合、チームワークが重要だと私は思います。だからこそ私は、今自分たちが抱いている理想の上司・先輩になり、チームみんなが理想の仕事が出来る状態をつくることが、仕事に対する私のビジョンです。
 最後に、みなさん有難うございました。なかなかしんどかったですが、良いあと味が残せた委員会だったと思います。


自由奔放な意見もまとめるのは大変です


「モチベーションを高く保つ」、
いつまでもやる気満々でエネルギッシュに

 研究所ブロック

  多 田 篤 史

  技術開発本部
  プロセス技術開発部
  新規プロセス室

 環境の仕事というのは、人間の生活に制限を設け、新しい社会の仕組みを作るということだと思います。私は、新しい社会を作るという意味で「環境に関わる仕事をしたい」という動機で当社に入社しました。人生をかけて入社しているわけですし、今はそんな時代ではないのかもしれませんが、この会社に賭ける気持ち、期待する気持ちも大きいです。
 ビジョンづくり委員会の中においても、皆さん様々なことを会社に要望されていました。会社の実績、規模、世評、風土、制度、職場の雰囲気、給料、福利厚生にいたるまで、その大半は、ただ与えられるものではなく、自分たちで変えていくもの、育て、頑張った結果獲得できるものだと思います。
 そのために自分は何をしていこうかと考えたとき、ビジョンというほど大したものはまだありませんが、目標として、ひとつは「モチベーションを高く保つ」ということを実践していこうと思います。慣れるに従って惰性の日々に陥ってしまうのではなく、いつまでもやる気満々でエネルギッシュに取り組んでいきたいです。理想は川村さんや桃田さんのように、自分のエネルギーを他人に与えることができるくらいになりたいです。
 そのためにまず、「自分を見つめ直し、変えていく」という事が必要だなと感じています。ビジョンづくり委員会に参加して一番感じたのが、自分の力不足です。仕事のスキルとしてはもちろんですが、コミュニケーションの力が非常に不足していると感じました。他人の意見をしっかりと聞いて自分のものにできていないので、自分の中で言いたいことが整理できておらず、上手く伝えられませんでした。これは、すごく基本的なことで、仕事だけでなく全てに支障をきたしてくると思います。もう一度しっかりと集中して聞くところから始め、自分の中でしっかりと理解し、整理してから言葉を発するよう意識していこうと思います。それとともに、自分の言いたいことをもっとわかってもらえるよう、もっと気持ちをこめて言葉を話そうと思います。
 低レベルだとは思いますが、何もできない若造が何を言っても説得力がありません。まずはベクトルに合わせることができる自分を作ることから、そして、自分にある程度自信がついて、周りからも信頼を得ることができたら、周りを感化できるような存在になりたいです。
 環境の仕事を行っている会社は数多くあり、参入してくる企業も多いと思いますが、10年後、当社がその中でも確固たる存在であって欲しいです。またその会社をしっかりと支えてきたと胸を張って言えるよう、会社とともに成長していたいと思います。
 最後にビジョンづくり委員会の感想として、うちの会社としてはすごく画期的な活動なのではないかと思います。私は普段引きこもりがちな職場ですが、講師の方も含め、いろいろな人の考えに触れて、気づかされる点、考えさせられる点、学ぶべき点が数多くあり、こういった機会を設けていただいてうれしかったです。
 この苦しい時期だからこそ、会社のことについて、様々な部署の人と真剣に話し合う機会はなければいけないし、本気で苦境を乗り越えていこうというのであれば、会社主導でもっとやるべきではないかと思います。
 社員達で自主的にできていればさらに良かったのかもしれませんが…(そういう意味で、大気環境の若手の方達が行ったことを、もっと詳しく聞いておけばよかったなと思います)。ただし、このビジョンづくり委員会があったおかげで、会社や自分たちの問題やビジョンのこと等について意識するようになっただけでも大きな成果だと思います。
 まだ明確なビジョンは生まれていないし、活動は始まったばかりで、委員のベクトルが合うことすらできていないかもしれませんが、少なくとも同じ方角くらいは、向き始めたのではないでしょうか?この委員会が、これからさらに大勢の人を巻き込んで、もっと太いベクトルにしてくれることを期待します。また、他人まかせにするだけでなく、一期生の私たちも、個々で感じたことは違うだろうし、伝えていく方法も違うかもしれませんが、この流れを広めて、会社を変えていかねばならないなと思っています。


野次も飛び交う中でのグループ発表


「大きな器を持った人間に」、
自分の軸は崩さずにコミュニケーション能力を

 研究所ブロック

  金 谷   優

  技術開発本部
  環境分析センター

 ちょうど去年の10月か11月くらい、確か常議員会後だったと思いますが、井上事務局長と何気ない話をしていたときに「今、会社は大変かもしれないけど先は長いんやし頑張っていこうや!」と発破をかけられ、その時出た話題で「金谷君なら5年後、10年後自分が30代後半になったときにどういうビジョンを持ってないとあかんやろう?またどんな自分になっていたい?」という答え難い質問をされたのをよく覚えています。数日経って常代議員の中からビジョンづくり委員会を作るという話を耳にし、嫌な予感はしていましたが、予想は的中、ビジョンづくり委員に任命され、1月中旬から委員会に参加することになりました。
 常議員をやっている私がいうこと自体が間違っていると思いますが、組合活動に対しては良いイメージはありませんでした。(現在は嫌なイメージはありません。)どちらかというと組合活動自体を避けていた方なので組合に対して消極的でした。今まで主催していただいた組合活動も会議室みたいな場所に案内されて講演者から話しを聞くだけ(one wayの会話)だったので自分の中で何か消化しきれなかったものがありました。正直にいうと自分が今回のビジョンづくり委員であるということは受け入れ難いことでした。
 今回のビジョンづくり委員会の活動自身は、アサヒビールの川村さんやマンダムの桃田さんのような非常に元気な講師を交えての質問形式のフリーディスカッションや研修施設でKJ法を用いた全委員参加者型のディスカッション等の個人個人が意見を出し合う話し合いでしたが、自分から積極的に参画していくというような点が今までとは違う活動に感じ、私が抱いていた組合の堅いイメージが少し変わりました。
 私個人的にビジョンづくり委員会に参加させていただいて良かったと思った点は、この委員会を通してしか顔を合わせることがない年代層が集まり、問題点をさまざまな角度から議論し、共感しあえたことだと思いました。
 私の知る限りでは、入社数年目までの組合活動は、大体が同期の集まりであるため、考え方が偏ってしまい同年代の目の高さでしか話し合いができないため、愚痴だけで話が終わってしまいがちです。ところが、年のそれほど離れていない先輩・後輩が話しあいに加わることで愚痴だけに終わった話合いもダラダラでなく締まったものになり、解決策や自分の考えを見直す点もおのずと見つかってきました。このような話し合いが組合を通さず、普段から行えるのであるならば進む方向性は自然と良い方向に進んでいくのではないかと思いました。
 本委員会は、自分のモチベーションをあげただけでなく、再度自分自身を見つめ直すのによい機会だったと思います。私が井上事務局長から受けた質問、「5年後、10年後の個人的なビジョン」ですが、明確にはいえないですが、何でも相談してもらえる大きな器を持った人間になりたいです。器を大きくするということは、知識だけでなく、あらゆる面で成長しなければならないと思います。今のスタンスを押し曲げてまで変える必要はないと思いますが、自分の軸は崩さず、今回のビジョンづくり委員会で得た経験、人脈を基に必要な能力を養い(コミュニケーション能力など)、今後の仕事に生かしていきたいです。
 最後になりましたが、私がビジョンづくり委員会に参加し、組合(ユニオン)に対する考え方が変わってきたからかもしれませんが、徐々にではありますが入社した当初より組合も変革していると思います。今私たちの年代が5年後、10年後独り立ちできる様にビジョンを模索しておりますが、ユニオンも今まさに5年後、10年後のビジョンを模索し、良いものにするため地盤作りをしているのではないかと思います。


「衝突を恐れずにぶつかっていく勇気の大切さを実感」、
使い易い存在ではなく必要とされる存在を目指します

 東京ブロック

  兵 主 充 正

  第二営業本部
  環境プラント第二営業部

 「使い易い存在ではなく必要とされる存在を目指す」。これは今までの委員会の中での講演、ディスカッションおよび知り合いとの会話の中で私個人の存在という観点に立ったときの考えです。これはビジネスではもちろん、その他でもあてはまるかと思います。
 現在、私たちを取り巻く環境は会社の統合という大きな変化の中をうごめいています。このような変化の中で必要とされる存在になるためにどのような戦略、戦術を描き考働していかなくてはいけないのか、実際のところまだまだ見えてはきません。ましてや5年後、10年後、自分自身がどうなっているか予想もつきません。しかし、上記のようなビジョン・目標を常に考えることによって自分の中にあるベクトルが揃ってくるようになる気がしています。
 また最近思うのが組織力。1+1<2の結果となってしまうこともあれば1+1>2の力を発揮することもあります。各個人それぞれには営業、技術、緊急対応、交渉、プレゼン力等の得意分野があります。各個人の能力を引き出す組織に在籍したい、またそのような組織を作り上げていければと思います。そのためには感じたことを率直に伝えられる仲間、先輩、上司、後輩が必要ですがこれらは既に揃っていると思っています。今足りないもの、それは私自身の「考働」、つまり能動的な私であると感じています。
 ビジョンづくり委員会での経験から得たこと、それは衝突を恐れずにぶつかっていく勇気の大切さでした。他人から良く見られたいと思うあまり使いやすい存在に向かっているのではないか、必要とされる存在になるにはぶつかる事を怖がってはいられない。1行目に書いた目標に向け殻を破っていきたいと思います。最後にこの委員会の運営にあたって大変だったと思いますがいい経験をさせていただきました。本当にありがとうございました。


「一人一人がビジョンを共有する会社は強い」、
これからの目標は、会社の規模を世界規模に拡大すること

 本社ブロック

  福 田 智 宏

  技術本部
  水処理第二技術部
  監理室

 「ビジョンづくり委員会」って何?というところから始まったこの会が、こんなに前向きなものであったことに驚きと喜びを感じた。本来であればユニオンでやる以前に、会社の業務の中で行われているべきことであるはず、とも感じた。会社からは当然ながら業務の内容を習得すること、技術を上げること、利益を上げることに関しての指導はあった。しかし、会社の理念の共有・ベクトル合わせに対しての指導・研修は特に行われたことが無かった。
 委員会の中で、新しい労使のイメージは「対立」ではなく「共生」ではないか、ということが言われていた。そのとおりだと思う。会社あってのユニオン、ユニオンあっての会社、そういう関係であればいい会社になるだろう。
 「ビジョン=将来に対する希望や夢」を持たない人生は生きがいがなくつまらないのと同じで、仕事にビジョンが無ければ楽しく業務ができるわけが無い。また、やらされているという気持ちでなく、自分からやるという気持ちを持たないと楽しく仕事が出来ない。
 何のために仕事をするのか、そのビジョンを持つか持たないかで大きく取り組みが違う。
 また、目標に向かう心がバラバラであってはそれぞれが大きな力であっても一人以上の力にはならない。心が一つになることで力が二倍・三倍以上になる。
 自分がこの会社を選んだ理由、それは「環境を大切にする」会社だということ。選択は間違っていなかった。思い通り、地域・社会の環境を改善する業務に携わることができた。そしてこれからの目標は、会社の規模を世界規模に拡大すること。(ちょっとオーバーだけど、そんなことできるわけないだろ!といえばそれまで。やればできる!という気持ちが大切。)
 第一回目のビジョンづくり委員になって、まだまだこれからという段階までしか話し合うことが出来なかったことが残念。これから現実味のあるどんどん良い案が出てきて実現されていくことを楽しみにしたい。


一日かけてまとめ上げた議論の集大成


経験にもとづく貴重な講演 マンダムの桃田常務


「歩く目的を明確にして歩まないと駄目なんだ」、
いろんなことにチャレンジして仕事の幅を広げていきたい

 東京ブロック

  石 田 健 司

  神鋼環境メンテナンス(株)

 まず今回ビジョンづくり委員会に選任していただきありがとうございました。残念ながら第5回は出席できませんでしたが私にとって出席させていただいた4回は有意義な会になりました。
 当初のビジョンづくり委員会を設置されたユニオンの目的とは違うものになった感はありますが、同年代の方が同じ書籍を読んで同じ事を感じたり、違う目線から見ていたりする事がおもしろかったです。
 「5年後、10年後のビジョン」まだまだボヤーッとした感じで、戦術・戦略も構築できずに歩いてる気がします。
 歩いているからには、何かに向かって歩いている、歩く目的を明確にして歩まないと駄目なんだと自分に言ってみても何かぼやけてます。それが正直な所です。
 じゃあ委員会に出席して得たものはと言うと、同年代の仲間と一つの課題に対し対話ができたということ。委員会当初は「はじめまして」という所もあり、なかなかワイワイと話しをする感じではなかったのですが3回、4回と回を重ねることで警戒心?もとれて十人十色の意見が聞けました、私にとっては一番の収穫であったと思っています。
 5年後、10年後は年齢的に中堅といわれ、働き盛りでもあります。しかしながら自分は年齢に見合う仕事ができているのだろうか?まず不安が先に、しかしそんなことも言ってられません。私はいろんな面で周りが見れるようになりたい。そのためには、いろいろなことにチャレンジしていって仕事の幅を広げていきたいと思います。そして10年後以降もまた、チャレンジと言える元気で明るい職場をつくっていきたいと思います。


「使い捨てされないプロフェッショナルになる必要がある」、
ニーズの発見とビジネスモデルの作成を追求したい

 東京ブロック

  大 野   進

  第二営業本部
  大気環境営業部

 5回のビジョンづくり委員会を通じビジョンという言葉を通じ、日頃からあまり区切られていなかった仕事、ユニオン、自分について考える良い機会を作って頂いたと感謝しています。
 5年後、10年後のビジョンが中々具体化出来ないので、考えるにあたり会社に入る前、入った時の意気込み、目標を思い出してみました。会社に入社するにあたり、「環境装置の取り扱いを通じ地球環境に貢献したい」との意気込みがありました。確かにオーダーを受注する毎に少なからず地球環境の改善には貢献していると思いますが、日常業務に忙殺され、常に進化する社会変化のニーズ把握、技術の先端には立てて居ないと思います。
 この間、新聞で目に止まった言葉がありました。「使い捨てされないプロフェッショナルになる必要がある」。社外に対しての自分の専門性を何に持っていくのか、また社内に対しての自分の専門性を何にもっていくのか、この点を今後5年後、10年後のビジョンに反映させて行きたいと思います。現時点ではまず社外の人との交流により、社内では気付かないニーズの発見、自分が何をもたらせられるのかビジネスモデルの作成、などを追求していきたいと思います。
 近年、終身雇用の崩壊、年金受給開始年齢の引き上げなど会社に依存しているだけでは将来、安定的に暮らしていけない時代になってきています。マンダムの桃田さんに紹介頂いた「仕事、家族、自分」の3つをいかに効率よく時間配分していくかで充実度が変わる。自分の配分ではどこでバランスするのか自分なりの配分調整を行っていきたい。


「リーダーシップの難しさと意識改革の重要性を痛感」、
社内標準からの脱皮を共有できたことが大きな収穫

 執行委員

  桂   健 治

  第二営業本部
  水処理第四営業部
  第二営業室

 ユニオンとして初めての企画となったビジョンづくり委員会であるが、今年の1月に暗闇の中からスタートし、やっと明かりが見えてきたところで全5回の委員会が終了した感じがする。その明かりとは何か?1つはリーダーとして若手社員を引っ張り、ベクトルを合わせて1つにまとめていくこと(リーダーシップをとること)の難しさが分かったこと、もう1つは社員ひとりひとりの意識改革の重要性が分かったことである。
 1つ目のリーダーシップについては、第1回の委員会から自分の力の無さを痛感した。中井政嗣氏の書籍を教材にフリーディスカッションを行ったが、みんな構えてしまって積極的な意見が出なかった。初対面のメンバーがいたとはいえ、司会進行や企画そのものの詰めの甘さを反省している。第4回にまなびや有馬で行ったようなグループ討論を最初に行う方がメンバー同士のコミュニケーションがとれて、最初の回から積極的な意見が出たのではないかと思う。また、若手社員の価値観には個人差があり、いち早く共通点を見つけ出してメンバーのベクトルを合わせていくことも必要であると感じた。次年度の企画に生かしていきたい。
 2つ目の意識改革については、社外講師から大きな影響を受けた。第2回にはアサヒビールの川村氏を特別ゲストに迎え、第3回にはマンダムの桃田氏に講演を頂き、いずれの回でも活発な意見交換を行うことができた。社外講師から学ぶべき点は多かったが、中でも「社員ひとりひとりの意識改革」の重要性を再認識した。最近は統合により現状打破できるのではないかという雰囲気が社内にある。しかし、会社を良くしていくのは社員であり、社員ひとりひとりの意識改革なくして会社の成長はあり得ない。私を含めメンバー全員が「社内標準」から脱皮しようと感じたことは大きな収穫であったと思う。
 10年後のビジョン(目標)は、環境分野のプロフェッショナルになることである。プロフェッショナルとは何か?特定の領域を専門とするスペシャリストとしての能力を持ち、それに加えて、幅広い知識を持って多角的に物事を判断できるのがプロフェッショナルであると考えている。入社以来10年に渡り開発に携わり、事業部に異動して1年が経過した。まだまだ知識不足を自覚している。ビジョンに向かってこれまで以上に努力していきたい。


常に5年後、10年後を見据えた「考働」を

 事務局長

  井 上 育 也

  監査室

 ビジョンづくり委員会では、これまで本を読んだり、講師を招き様々な角度から「ビジョン」についてディスカッションを行ってきました。ユニオンとして、会社として、また、個人のビジョンについて「どうあるべきか」について委員、みんなで考えてきました。
 ユニオンとして、また個々人としてのビジョンはこれだという明確な答えにはたどり着きませんでしたが、委員のそれぞれが現状を認識し、5年後、10年後に向けてどうあるべきか、そのために何が不足しているのか、何をしなければならないのかを真剣に考え、人の意見を聞き、自分の思いを自分の言葉で話し合ったことが最大の成果だと思います。
 また、ディスカッションの中で最も大切なこととして「コミュニケーション」があげられました。社内においては上司・同僚・後輩、さらには家庭、プライベートにおいてもその重要性について委員会の中で話し合いました。何事においても双方向(Two-Way)なコミュニケーションの必要を再認識しました。
 一言でコミュニケーションとは言え、それを実行するには自分の思いを主張するだけでなく、相手の立場に立ってそれぞれがお互いを認め合うことが大切であり、時には納得がいくまで話し合いをすることも必要であり、それを乗り越えることでより強固な絆が結ばれると思います。
 最後に、現状に満足することなく、常に5年後、10年後の姿を思い描きながら、「今何をすべきか」を自問自答しながら何事においても深く考え、ひとつひとつ着実に行動していくこと、すなわち「考働」しながら、より密なコミュニケーションをはかっていきたい。



 公共事業の縮減と長引く民間設備投資の低迷。この深刻な打撃を受け業績は悪化の一途をたどり、会社の中には何ともいえない閉塞感が漂う。こんなムードを何とか払拭したい。若い人たちに将来への希望と元気を与えたい。ユニオンとして何が出来るのだろうか。
 いろいろと考えている最中、一つの連載記事が目にとまりました。月刊誌「潮」に掲載されていた、お好み焼きチェーン店「千房」の中井政嗣社長の執筆によるものです。「勝負の世界は勝ったものが強いのだ」、「一人を大切にするリーダーは必ず成功する」、「人づきあいの秘訣は『誠意』につきる」等々、毎月の見出しに目をひかれ読み進めていきました。
 ある号ではこんなことが書いていました。「『千房』には接客マニュアルはありません」。多くの外食産業にありがちな、「マニュアル漬け」ではなく社員、バイトの分け隔て無く「人間性」でお客様に対応しているという話に、「ホンマかいな?」という疑いと好奇心を持ち、三宮の「千房」に行ってみました。驚いたことにそこには本に書かれたことと寸分違わない活き活きとした「一流」のお好み焼き屋さんがあったのです。頭の中でテーマが決まりました。「一人立つ精神で…めざせ一流 脱三流」。
 現状に悲観するのではなく、今の厳しさを事実として認識した上で、みんなで5年後、10年後のあるべき姿、「ビジョン」を描いてみよう。
 こんな気持ちから始めたこの委員会も、進め方に紆余曲折がありましたが、開始した直後に、統合による新会社設立が発表されたこともあり、結果としては非常にタイムリーな企画になったと思います。
 この委員会で18名のメンバーが書いた読書感想文、委員会後のレポート、そしてメールのやりとりは、分厚いファイル一冊分になりました。ほぼ1年間におよぶ彼らの健闘と成果をまとめたいとの考えから、本誌を発行することにし、最後の宿題として感想文を書いてもらいましたが、どうも、明確なビジョンを描ききるまでには至らなかったとの意見が多数を占めているようです。しかし、顔も知らなかった18名が、悩みや課題を語り合い、「ビジョン」という言葉を共有したことは、個人にとってもユニオンにとってもかけがえのない大きな財産になったと確信しています。
 また、「パンテツクユニオン」としての最後の発刊物が、「将来へのビジョン」をテーマとした本誌となったことは、偶然ではない、新しい飛躍に向けた極めて意義深いものであると感じています。
 この企画のきっかけとなり、本誌発行にあたり素晴らしい巻頭文を寄稿して下さった千房の中井社長、そして、ビジョンづくり委員会のアドバイザーとしてご指導を頂いたマンダムの桃田常務、アサヒビールの川村部長、兵庫県会議員の宮本さんに心から感謝したいと思います。
 ビジョンに到達点はありません。ビジョンを描いたその人が一歩成長すると、ゴールも一歩前に進みます。いつもビジョンを持った考働する「人」の集団を目指して、みんなで頑張りましょう。
執行委員長 関 谷 久 之