環境活動事例紹介@ 減装(へらそう)ショッピングのご紹介 容器包装ごみ発生抑制の取り組み |
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NPO法人ごみじゃぱん 事務局長 (神戸大学大学院経済学研究科) 小 島 理 沙 |
みなさんこんにちは。NPO法人ごみじゃぱん小島です。私たちは神戸大学に活動拠点を置くNPO法人で、容器包装ごみを減らそうと取り組んでいます。本日は、私たちの活動内容についてご報告したいと思います。 |
【ごみじゃぱん設立の経緯】 |
【減装ショッピングとは】 こうした背景のもとで、「具体的に何に取り組んでいけば良いのだろう?」と、考えた結果、買い物の際に容器包装が少ない商品を購入すれば、必然的に発生するごみを減らすことができますし、容器包装が少ない商品がより売れれば、メーカーも容器包装を軽くしようとします。そして、市場全体の容器包装が軽くなれば、社会全体で容器包装ごみが減るという結論に、私たちはたどり着いたのです。 一つの事例を紹介すると、コカ・コーラ社のミネラルウォーターである「いろはす」は、従来のペットボトルと比べ約40%のPET樹脂を削減しています。これはペットボルト業界に衝撃を与えた商品で、「ペットボトルはこれ以上軽くすることはできない」という常識を打ち破った、画期的な商品でした。これは、コカ・コーラ社という飲料水メーカーの最大手が、大々的にテレビCMを展開したこともあって、スタートダッシュに成功し、一般消費者にしっかりと認知されたものです。 こうした事例に続いて、すべてのメーカーが容器包装を簡易に軽くしてくれると良いのですが、実際には世の中はまだまだ簡単には変わらないのが現実です。 そこで私たちは、独自に「減装商品(へらそうしょうひん)」のロゴマークを作り、容器包装が少ない商品を選んで掲示し、その商品を買っていただくことで、ごみを減らしていこうという運動を展開しています。
次に「店舗づくり」ですが、推奨となった「減装商品」を消費者に知ってもらうために独自のポップやスポッターと呼ばれる小型の幟を作って、店舗に掲示してもらうことにしています。 3つ目の「普及啓発活動」は、減装生活と称してごみの減量化に注意した生活と、まったく注意をしない生活を比べた場合のごみの発生量を比較したり、減装カフェという名前で、近所の主婦の方に大学に来ていただき、容器包装廃棄物についての生のお声を聞く会を設けたり、減装学校を開校し、児童館などで子どもたちへの啓蒙活動に取り組んだりしています。 こうした、ごみじゃぱんの活動の特徴は、まず「学生が中心」になっていることです。これは神戸大学が活動の拠点になっていることから当然ですね。それから次に「Win-Win」の関係、つまりメーカーも消費者も双方がハッピーになることが重要であると思っていること、そして最後は「Localな活動」つまり神戸を中心に地元に根付いた活動を展開していることがあげられます。 |
【各実験結果】 |
旧 |
新(減装バージョン) |
2012年の取り組みは、「情報を提供すれば他地域の生活者も動く」という仮説の下、神戸以外の地域での3店舗で、2週間の期間で、119品目の実験を実施しました。その結果、品目が少なく期間が短かったことから抑制量は6kgと少なかったものの、他地域でも生活者は反応したことが明らかになりました。こうした実験結果から、次の課題は、効率的に認知度を上げる方法を考えて展開していくことだと分析しています。 |
【今後の取り組み】 |
大学生が中心となって取り組み始めた活動が、企業、地元経済、生活者(消費者)を巻き込み、一つのビジネスモデルになりつつあることは、情報さえあれば生活者は動いてくれるということを証明してくれていると思います。本日、この場にご参加のみなさん方も、是非、減装商品のロゴを覚えてもらい、減装ショッピングに参加していただければ嬉しいと思います。 |
以 上 |
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