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モンゴル・日本 人材開発センター 所長
森 川 秀 夫

 「長続きの秘訣はなんですか」
 「無理をしないで自分たちにできることを継続することです。」
 日本センターを訪問された大野公一執行委員長は、私の質問に一行を代表してこう回答されました。
 ちょっとした出会いや偶然が人の人生を変えることがあります。神鋼環境ソリューション労働組合は、オブス県マルチン郡の小中学校に2004年から図書を寄贈してきました。3年おきに図書贈呈団が派遣され、2007年に次いで今回が3回目となります。"継続は力"といいますが、どんなきっかけであったにせよ何事も続けることは難しいだけに、3回目の派遣は大変素晴らしいことと思います。
 モンゴルの人口の約40%は首都ウランバートルに集中しています。10年ごとのセンサスが今年実施されています。ちょっと古いのですが、10年前の調査によれば人口の半分近くは18歳以下の若い人々です。UNION OPEN HOUSE誌の写真に写っているマルチン郡の子どもたちは、皆が輝いています。情報や刺激の少ない地方にあって、子どもたちにとっては図書贈呈団との文化やスポーツなどの交流は成長の糧となっているのではないでしょうか。このような出会いが子どもたちの人生を変えるきっかけになるかもしれません。「冷水真吾記念図書」と命名された書籍は、モンゴルの青空のように高く、モンゴルの大草原のように大きく、子どもたちの成長に大きな役割を果たすことと思います。
 モンゴル・日本 人材開発センターはモンゴルと日本の相互理解を促進することを活動目標の一つとしています。今回は交流活動の紹介、講演会およびパネル展示の会場として、日本センターを活用していただきました。
 神鋼環境ソリューション労働組合の活動が末永く継続されることおよび日本とモンゴルの相互理解がさらに深まることを心から祈念するとともに、私たち日本センターとしても日本とモンゴルの友好・親善の強化に向けて気持ちを新たにしています。