モンゴル文化の紹介
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O.ガンバヤルさん

B.ボロルサイハンさん
 


は じ め に

 皆さんサインバイノーこんにちは。留学生のボロルサイハンです。ガンバヤルです。本日はモンゴル国文化の紹介をさせて頂きます。紹介させて頂くのは、モンゴルの遊牧民が住んでいるゲル、食文化、日本の相撲でも大活躍している力士で有名なモンゴル相撲、民族衣装であるデール、最後に皆さんに『こんにちは』以外のモンゴル語を覚えて頂くためのモンゴル語の紹介です。


1.遊牧民の住まい・ゲル


図1 家畜と遊牧民
 

図2 草原に建つゲル
  最初にゲルですが、遊牧民が飼っている家畜は馬、ラクダ、山羊、牛の5種類があり、このいずれかを飼っています。5種類一緒に飼ってるお金持ちの家庭もあります。遊牧民は飼ってる家畜に美味しい草を食べさせるためにゲルを組立式にし、その草を求め馬車やラクダに乗せて移動します。ゲルは5〜6人の大人が2〜3時間で組み立てることができます。ゲルは丸い形をしており、ドアは必ず南側に向けて建てます。(図2)皆さんモンゴルに行かれたときに見て下さい。東、西、北向きにドアを建てているゲルはありません。ドアを南側に向けることで一日中太陽の光をゲル内に取り入れることができます。ゲルには窓がありません。ゲルは木を組み立てて、その上からフェルトを乗せて紐で縛りつけています。遊牧民は家畜で生活しているため、草を大切にし、自然を大切にしています。水も大切にしており、近くの井戸から水を汲んでゲルに運んで料理等に使用します。これはゲルの内部です。(図3)ゲルに入って右側には台所があり、お母さんのスペースとなっています。入って左側はお父さんのスペースとなっています。お客さんが入るときは必ず左側に入って座ります。ゲルの奥側にはチベット仏教の神様を奉っています。今回私たちの紹介の中でいくつかのクイズを出します。紹介している間にヒントを言いますので、皆さん聞き逃さずに聞いて下さい。クイズに答えるとモンゴルのお土産を差し上げますのでご協力お願いします。クイズ第1問です。ゲルのドアは大人が入るときにしゃがみながら入らないといけないくらい低くなっています。なぜ低くなっているでしょうか?「太陽があたるから」(男の子が答える)ちょっと違います。先程ゲルの中を紹介したときにヒントを言いました。もう一度ゲルの内部図を見せたいと思います。「正面に神様がいるから」(別の男の子が答える)はい、正解です。神様にお礼をする意味でドアは低く造られております。その他にモンゴルの気候は厳しいため風よけにもなるとの解説もあります。では正解した彼にお土産を差し上げます。(会場拍手喝采)


図3 ゲルの内部

賞品のキーホルダーを渡すボロルサイハンさん


2.食文化

 次は食文化です。遊牧民はゆっくり座って話しながら食べる時間がないため遊牧民の食事は短時間でお腹いっぱいになる料理になっています。その中でボーズ、ホーショルという伝統料理があるのでこれを紹介します。ボーズは日本の肉まんと外観は似ていますが、イースト菌は使用せず、小麦粉と水だけで皮を手作りで作ります。中身は主に牛や羊の挽き肉を入れます。味付けは塩味ですが、日本の塩に比べて塩っ辛くなく、日本で言うとラーメンなどに使われる岩塩を使用します。これを先程の皮で包み蒸して作ります。次にホーショールです。中身はボーズと同じ牛や羊の挽き肉とタマネギが入っており、塩こしょうで味付けします。これをボーズと同じ小麦粉の皮で包んで油で揚げます。ここでクイズです。モンゴルではミルクティを毎日飲んでますが、モンゴル独特の味がします。皆さんミルクティを飲んだことはありますか。モンゴルのミルクティを用意したので味見してみたい方に飲んで頂き、その感想と何の味付けかを聞きたいと思います。いかがですか?(3組程手を挙げて試飲し感想を述べる)「しょっぱい」「塩の味」(女の子が答える)正解です。モンゴルのミルクティは塩味です。モンゴルではミルクティに塩を入れます。意外にミルクと塩は合うんです。良かったらまだいっぱい作っていますので後程飲んでみて下さい。正解した彼女にお土産を差し上げます。(会場拍手喝采)


図4

おそるおそるモンゴルのミルクティを飲む参加者


3.モンゴル相撲


図5
  モンゴル相撲は日本の相撲と違って広い場所でみんなが一緒に試合をするので時間がかかります。そこで自分の好きなお相撲さんを見ながら1日中楽しみます。一番人気があるのは毎年7月11日に開催されるモンゴル相撲祭りです。全国から約320人のお相撲さんが集まり、試合をします。1回戦から8回戦まで2日かけて試合を行います。お相撲さんが着ている服は日本の相撲取りと違い、まわしではなくパンツをはきます。パンツには紐が付いておりそれをきつく結んで相手に捕まれない様にしています。モンゴル相撲は手を付いても負けにならないので相手の膝、肘、背中を地面に付けるまで自分の力を出し続けるため、戦いみたいになります。日本の相撲は1年で6回ありますが、モンゴル相撲の大会は1年で1回しかないため、負けると1年間非常に悔しい思いをします。


4.民族衣装デール

 続いて民族衣装のデールの紹介です。デールは遊牧民が日常生活で着ており乗馬のときに足が開き、乗馬しやすくなっております。冬は中に毛皮を合わせ、春秋は綿を合わせ、夏は薄い生地でデールを作っています。遊牧民は1年中デールを着てます。シルクで作ったデールはお正月、入学式、卒業式、結婚式等の特別なときに着られています。デールを着るとき男性は帯を太く巻いて男らしく見せます。モンゴルの男性はデールの帯と帽子を大切にします。それは勇気や運が帯や帽子に宿っているとされているためです。絶対に床に置いたり、踏んだりしません。すごく大切にします。ここでクイズです。モンゴルの靴は牛の皮で作られていますが、モンゴル靴の先が上に尖がっている理由とは何でしょうか? 正解は家畜においしい草を食べさせるため、靴先で地面を傷めない様にするためです。


図6 モンゴルの民族衣装


5.モンゴル語

 最後のモンゴル語ですが、モンゴル語は昔、縦文字を使っていました。日本語とは反対で縦書きで左から右に書きます。現在はロシアのキリル文字を使っております。教科書や新聞は全てキリル文字です。モンゴル語と日本語の文法は似ており、言葉の並べ方は全く同じです。従い、単語を覚えるとモンゴル語が話せる様になります。モンゴル語には日本語にない発音があります。母音は7つあります。ここで簡単なモンゴル語を紹介します。私が先に読みますので後から皆さん一緒に発音して下さい。「こんにちは→サインバイノー」「私の名前は○○です。→ミニー ネル ○○」、「どうぞよろしく(知り合えて嬉しいです。)→タニルツサンダー タータィバイン」「ありがとう→バヤルラー」「さようなら→バヤルタイ」「はい→ザー」「いいえ→ウグイ」
 次のモンゴル語の発音は日本語と似ています。「大丈夫→ダジグイ」「若干→ジャーハン」
 以上で本日のモンゴル国文化の紹介を終わります。バヤルラー!!(ありがとう!!)


図7

図8


ジグジッド大使(中央)と、イベントにご協力いただいた留学生のみなさん