モンゴル国の紹介 |
福 井 篤 史 |
溝 口 真 二 |
冷たい水プロジェクト実行委員 |
皆さん、ご安全に! |
ただいま、ご紹介にあずかりました福井と溝口です。宜しくお願いします。 それでは、早速ですがモンゴル国の紹介と、ユニオンとモンゴルの繋がりについてご紹介します。 |
【歴 史】 みなさん、モンゴルがどこにあるか知っていますか? ご覧のように世界で最も大きな大陸であるユーラシア大陸の西部に位置し、北はロシア、南は中国に周りを囲まれた海のない国です。 モンゴルを初めて統一したチンギスハーンは、1206年にモンゴル帝国を建国しました。1260年には、第5代フビライハーンが首都を現在の北京に移し、国号を元に改号しました。その後、17世紀には清国の支配下に入り、20世紀初めには中国の自治区となります。1992年には、民主化されたモンゴルの新憲法が制定され、国名をモンゴルと改め、現在のモンゴル国が成立しました。 |
【地 理】 モンゴル国の面積は156万4,100平方kmで、日本のおおよそ4倍の大きさです。日本との距離は、神戸からモンゴル国の首都であるウランバートルまで約3,000kmあり、関西空港からの直行便で、約6時間かかります。モンゴル国の人口は、約270万人、その内、首都ウランバートルの人口は約102万人で、全人口のおおよそ40%を占めています。年々、ウランバートルの人口は増加傾向にあります。お金の単位はトゥグルグで2010年3月現在のレートは、日本円100円に対して約1,500トゥグルグとなっています。 |
モンゴル国旗は1992年の新憲法により制定されました。向かって、左から赤・青・赤に分かれ、赤は勝利 と歓喜を、青は不変な大地、そして忠誠と献身を表しています。左側の赤色の中には、ソヨンボと呼ばれる模様が書かれています。このソヨンボはモンゴル国のシンボルであり、主権・神聖・繁栄・自由・団結・前進など様々な意味を持っています。ちなみにソヨンボは国旗だけでなくコインにも描かれています。 |
【気 候】 モンゴルの年間平均降水量は300mmと少なく、しかもその半分が7、8月に集中して降ります。下のグラフはモンゴルと日本の月別降水量の差を示します。モンゴルは海から遠く離れているため、非常に乾燥しやすい気候となっています。また、長年雨が少なく、乾燥しているというステップ気候に適した草が生育しており、モンゴルには草原がたくさんあります。ただし、モンゴルは広い国なので、北部は年間約500mmと雨が多く、森林も多くあります。気温は、1年間のうち、最高気温が約40℃に対し、最低気温はマイナス30℃と寒暖の差が激しくなっています。 |
【国 土】 モンゴルでは国土の約80%が草原の壮大な「草原の国」です。北部は高い山が連なっており、比較的雨量が多いため、タイガと呼ばれる針葉樹林帯があります。また、南部にはゴビと呼ばれる砂漠地帯が広がっています。また、河川や湖沼も数多くあり、森林・草原・砂漠などに加え、モンゴルの国土は変化と魅力にあふれています。 |
【住 居】 この写真は、ゲルと呼ばれる遊牧民の家の内部です。ゲルは、木とフェルトや布でできており、組み立て、解体、運搬や修理が簡単にできます。ゲルの中は、気密性も高く、雨風も防ぐことができ、モンゴルの厳しい自然に負けない非常に機能性の高い住居です。 |
【食】 モンゴル料理と言えば羊肉の『ジンギスカン』が有名な食材ですが、この写真は、オーツと呼ばれる羊の調理法で、尾を取った羊の腰から下の部分を骨付きのまま丸ごと塩ゆでしたものです。特に味付けはなく、肉本来の味が思う存分、楽しめます。また、飲み物としてはアルコール度数30度の『ウォッカ』や馬の乳を搾って作った『馬乳酒』が有名です。 |
ユニオンとモンゴル |
我々、神鋼環境ソリューション労働組合では、11年前の1999年よりモンゴルとの交流を始めました。現在では、3年に1度、モンゴルのオブス県マルチン郡へ図書を贈呈し、交流の輪を広げています。この写真は、2004年に派遣された第1次図書贈呈団のメンバーと関西空港まで見送りに来た人たちです。このメンバーの一人、冷水真吾さんは、マルチン郡の子どもたちにバレーボールを教え、現地で人気者になりました。彼は私たちが所属している会社のバレーボール部で、この後キャプテンになりましたが、2007年に不慮の事故で若くして亡くなりました。冷水さんのご両親がマルチン郡の子どもたちのためにバレーボールをプレゼントした際、マルチン郡の多くの人たちが「メンバーの中で一番若く、元気の良かった人」として記憶していたそうです。 |
第1次図書贈呈団 |
この写真は第2次図書贈呈のメンバーです。2007年に行われ、ご覧のような本や医療器具、玩具、スポーツ用品などを贈りました。
日本の子どもたちが描いた絵画や写真を持参し、モンゴルで絵画展を開きました。モンゴルにはない海の絵や潮干狩りの写真に目をキラキラ輝かせて興味深々の様子でした。
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この会場の後方に展示している絵画はモンゴルの子どもたちが描いてくれたものです。本日、日本とモンゴル相互の子ども絵画展を実現することができました。 またバレーボールなどのスポーツ交流に加えて、子どもたちとの交流として、折り紙を折ったり、凧を作ったりしました。 |
マルチン郡から離れるとき、郡の皆さんからウォッカが振る舞われ、飲みニケーションが始まりました。この写真はウォッカをつがれてメンバーが飲んでいる所です。モンゴルではつがれたお酒は、飲み干すという習慣があるため、皆さんはフラフラになりながらも飲み続けました。飲み続けたその結果・・・。草原をベッドに横わたる事になりました。気持ちいいのか、悪いのかは不明です。 |
我々、神鋼環境ソリューション労働組合では、毎年、休眠物資や古本などを皆さんに提供して頂き、チャリティーバザーを開催しています。チャリティーバザーで売り上げたお金は、モンゴル国マルチン郡へ贈呈する図書の費用に割り当てられています。このようにモンゴル図書贈呈団は皆さんの支えがあって成り立っています。 本年は、5月には第3次図書贈呈が行われます。モンゴルとの交流をはじめて丸10年が経ち、今年は節目の年であると思っています。これまでの10年を振り返ると、たくさんの方たちの努力や協力など、人と人とのつながりがあってこそ続けることが出来たのだと実感しています。今年の第3次図書贈呈を成功させ、次の10年、20年へとつなげていけるように頑張りたいと思いますので、皆さんのご理解とご協力をお願い致します。 |
最後に、1つだけ覚えて頂きたい事があります。それはモンゴル語での挨拶の言葉です。挨拶は、世界各国どこの国でも大事な事だと思いますし、最大のコミュニケーションのひとつです。日本では『こんにちは』、播磨工場では『ご安全に』ですが、モンゴルでは『サインバイノー』です。今日は、モンゴルの方々がいらしていますので、元気に「サインバイノー」と挨拶をしてみてください。それでは、一緒に『サインバイノー』。(会場の人たちも一緒に「サインバイノー」)以上で、モンゴルの紹介を終わらせて頂きます。ご静聴ありがとうございました。 |